眼科に入局して (先輩の声)

研修プログラム年間行事予定表眼科に入局して (先輩の声)

■神田愛子

2009年は、私にとって“あたらしい年”、“はじまる年”でした。
今回は、初心忘れるべからず・・・で、入局声明をした日のことを記録しておきます。
卒後臨床研修を終える直前に、眼科医になる決意が固まり、先生方にごあいさつに行ったのが、2009年2月9日月曜日。
当時研修先だった県立病院消化器内科の先生方にご報告をして、「きっと(眼科の)DNAに呼ばれたんだよ」と激励(?)され(※眼科医のDNAなんて持っているはずないんですけど・・・)、それまで何度も相談にのって頂いた高木康宏先生に、「早く医局長に報告しなさい」と背中を押され、勇気づけられて、そのまま大学へ向かいました。
「あっそう」って言われたら・・・、「もう要らないよ」なんて言われたらどうしよう・・・珍しくネガティブになりながら、ドキドキ、ソワソワ運転したことを覚えています。
到着して・・・行き着いた先は、まず池脇先生の元でした。「本当に、ほんとうに、ホント??」と何度も確認され、「あれ?よかったのかな?」と一瞬不安に思いましたが、最後にはとてもやさしい笑顔で「ありがとう。決意したんだね。がんばろうね。」と言ってくださって、とてもホッとしました。その後しばらくは、先輩と女3人で色々笑いながらお話をしました。「もう戻って来ないのかと・・・」なんて言われながら。。。

善は急げ!で隣の医局長室をトントントン・・・。大きな目を見開いて「あら、どした?」と木許先生。先生は、見たこともないような笑顔で、「よかった!」と握手をしてくれました。この時、緊張がピークだったようで、自分で何を言ったのか覚えていませんが、木許先生の手がとっても大きくて温かだったことは覚えています。2年間たくさん悩んで決めた答えを受け止めていただけたからか、プツっと緊張の糸がとけて、、、なぜか泣いてしまいました(笑)。はじめて医局長を困らせた日になったのかもしれません(この後8月にEKC問題で再度困らせます、ごめんなさい)。そしてそのまま教授室へ連れられて、中塚先生に励ましの言葉を頂き、さらに号泣・・・。
313号室へ行くと、調枝先生、帯刀先生、横山先生が談笑中。泣き顔の私をみて、まず帯刀先生に「なん泣きよん(笑)」と笑われました。確かに、「なんでだったかな??」と自分でも可笑しくなってしまいました。この時、「新しい人が入ってくれるのは本当にうれしい。頑張ろう!」という調枝先生の言葉は、文字じゃ表せない程、強くて温かで、とてもうれしかったです。
そして、外来へ。廊下で通り過ぎた波津久先生にごあいさつすると、「うん、よろしく~!」と先生の貴重な笑顔を見た瞬間でした。河野先生は、「一生お守りします☆」とまるでプロポーズの様な言葉で・・・赤面しました。
現在私の指導医でもある岸大地先生は、一足はやく聞いていたらしく、入局祝いにと“ドラえもんチョコ”を差し出してくれました(季節はバレンタイン)。今でもそのチョコは大事にし、我が家の食器棚に飾っています。専門医を通ったら(もしくはお嫁さんになったら)、食べるつもりです(賞味期限なんて関係ありません!)。
こうして始まった私の眼科医としての1年は、本当にアッという間でした。新しい発見の毎日で、時に躓き、悩み、泣いたり笑ったり、心の中も忙しい1年でした。立ち止った時は、よくこの2月9日を思い出しています。あの時喜んでくださった先生方に温かく見守られ、時に厳しくご指導頂きながら、こうしてご一緒にお仕事ができること、とても幸せだと感じています(もちろん、凹むことも多々ありますが)。こんな姿を見て、後輩たちが少しでも眼科に興味をもってくれたらなぁとも思います。
たくさんの人と出会い、そこから学ぼうとする気持ちを忘れず、2010年も“あたらしい年”だと感じられるよう、励んでいきたいです。そしてこの同窓会誌で、もう少し成長した姿をご報告できるよう、日々努力して参ります。まだまだ至らない点ばかりですが、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。2010年も皆様にとって素敵な一年でありますように。

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■阿部志保

眼科研修を終えて

私は以前より眼科に興味があり、研修2年目に眼科を選択しました。
研修を初めてまず驚いたことは、自分が想像していた以上に、眼科が専門性の高い科であるということです。眼科は診察に細隙灯顕微鏡などの検査器具を使用するのですが、はじめはこれが思うように使いこなせず、所見をとることもままなりませんでした。今まで研修してきた内科や外科との違いに戸惑いました。眼科独自の技術や知識が必要であり、これらを習得するのは大変ですが、それゆえ他科の先生方からは感謝されます。また、専門性の高い科であるため、糖尿病内科、膠原病内科、小児科など他科との連携も多く、全身疾患との関連も切り離せません。実際、視力低下を主訴に来院された患者さんが最終的に膠原病と診断される場合もあります。そんな高い技術と知識をはたして自分が習得できるのだろうかという不安もありましたが、医局の先生方の的確かつ丁寧な指導のお陰で、少しずつかもしれませんが前進できている気がします(先生方いつも有難うございます)。自分のできることが徐々に増えてくると嬉しいですし、充実感があります。

次に感じたのが、患者さんに非常に喜んでもらえるということです。眼科での治療は、結果がはっきりと見て取れます。治療前、患者さん方は失明するのではないかという不安で一杯です。以前担当した患者さんで忘れられない方がいます。増殖性糖尿病性網膜症による硝子体出血で長い間全く見えない状態が続いていました。出血のため眼底を観察することができず、手術を行ってみなければどのくらい視力が回復するか予想できませんでした。腎不全、高血圧も合併しており、術中出血が多く手術は長時間におよびました。さらに、手術後に再出血を起こしてしまいました。2週間経過観察しましたが出血は改善せず、再手術となりました。患者さんも本当に見えるようになるのだろうか不安に思われていましたが、内心私も同様の不安を抱えながら毎日診察をしていました。2回目の手術後も出血は持続しましたが、今度は次第に出血が改善し、眼底が観察できるようになりました。視力が回復してきた時は本当に嬉しかったです。今では視力が約(0.5)まで回復し、「あの時が嘘みたいだね」と外来でお話しています。視力、見え方はとても主観的なものです。術後の患者さんの満足度は人それぞれで、こちらが思うほど満足してもらえず、厳しいなと思う時もあります。だからこそ、よくなったと喜んでもらえた時は、こちらも嬉しくなりますし、やりがいを感じます。

今、診察が診療の中で最も楽しい時間です。術後細隙灯顕微鏡を通して見る患者さんの眼はとてもきれいです。光がきれいに入り、透きとおっていて、眼はこんなに綺麗なのだなといつも思っています。最近、硝子体手術時に顕微鏡を通して眼の奥をみる機会があったのですが、顕微鏡を通して見る眼は本当にきれいで、とても感動しました。
外科系なので当然ですが、眼科は手技の多い科です。また、先述したように専門性の高い科でもあるため、慣れるまでは大変です。しかし、慣れさえすれば、研修の段階から病棟、外来、手術と全てに関わることができ、検査や診察、手術に入る機会も多いため、早いうちから訓練し、上達していくことができます。豚眼などで手術練習の機会も多くあります。これも眼科の特徴だと思います。
まだまだできない検査、手技もたくさんありますが、少しずつできることを増やし、いずれは一人前の眼科医として大分の医療に貢献できたらと考えています。

 

 

 

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