年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	745	458	388	712	952	1272	2130	3272	1580	195

眼科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
020160xx97xxx0	網膜剥離　手術あり　片眼	205	8.22	8.05	0.00	57.72
020110xx97xxx0	白内障、水晶体の疾患　手術あり　片眼	180	3.59	2.63	0.00	70.47
020110xx97xxx1	白内障、水晶体の疾患　手術あり　両眼	114	5.59	4.67	0.88	74.98
020220xx01xxx0	緑内障　緑内障手術　濾過手術　片眼	106	8.45	8.97	0.00	70.29
020150xx97xxxx	斜視（外傷性・癒着性を除く。）　手術あり	99	3.03	3.11	0.00	27.75

眼科で多い症例は、白内障、網膜剥離、緑内障に対する手術が多く、その他には、斜視や黄斑変性等に対する手術のための入院も数多くなっています。アイバンク活動も盛んであり、当院医局内にアイバンク事務所を設けており、角膜移植も行っています。また、先進医療として、難治性の眼感染疾患に対する迅速診断（PCR法）なども実施しています。

循環器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
050070xx01x0xx	頻脈性不整脈　経皮的カテーテル心筋焼灼術　手術・処置等２なし	416	4.76	4.65	0.72	64.98
050050xx0200xx	狭心症、慢性虚血性心疾患　経皮的冠動脈形成術等　手術・処置等１なし、１,２あり　手術・処置等２なし	72	5.65	4.26	1.39	71.19
050210xx97000x	徐脈性不整脈　手術あり　手術・処置等１なし、１,３あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	70	9.37	9.89	2.86	70.86
050050xx9910x0	狭心症、慢性虚血性心疾患　手術なし　心臓カテーテル法による諸検査等あり　手術・処置等２なし　他の病院・診療所の病棟からの転院以外	60	3.28	3.04	0.00	67.50
050050xx9920x0	狭心症、慢性虚血性心疾患　手術なし　心カテ検査+血管内超音波検査等あり　手術・処置等２なし　他の病院・診療所の病棟からの転院以外	47	3.38	3.22	0.00	68.32

循環器内科では、頻脈性不整脈（心房細動等）に対するカテーテルアブレーション治療、徐脈性不整脈（完全房室ブロック等）には恒久的ペースメーカー移植術等を実施しています。狭心症や陳旧性心筋梗塞等に対する心臓カテーテルの診断検査、経皮的冠動脈形成術等を実施しています。最近では心弁膜症に対するカテーテル治療も増加してきました。また、急性心筋梗塞や重症不整脈、急性心不全など緊急治療が必要な場合は24時間体制で対応しています。

産婦人科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
12002xxx01x0xx	子宮頸・体部の悪性腫瘍　子宮悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし	77	15.53	10.48	3.90	58.43
120180xx01xxxx	胎児及び胎児付属物の異常　帝王切開術等	52	9.04	9.38	1.92	33.52
120060xx02xxxx	子宮の良性腫瘍　腹腔鏡下腟式子宮全摘術等	46	6.83	5.98	0.00	40.83
140010x199x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（2500g以上）　手術なし　手術・処置等２なし	43	6.47	6.13	0.00	0.00
120060xx01xxxx	子宮の良性腫瘍　子宮全摘術等	35	9.49	9.27	0.00	45.80

産婦人科で多い手術は、良性や悪性の婦人科腫瘍に対する腫瘍の摘出手術です。ほとんどの良悪性の子宮全摘は内視鏡で行うようになりました。再発リスクに応じて術後に化学療法や放射線療法等も実施しています。産科部門では、正常妊娠、分娩に加えてハイリスク妊娠の管理、カラードプラー法やパルスドプラー法などを用いた出生前診断、合併症妊娠の管理などを妊娠初期から産褥期までを通じて行っています。母体や胎児の状態によっては帝王切開術を行い、低体重で出生した児の管理・治療症例も増加傾向にあります。生殖医療においては、体外授精・胚移植、顕微授精、凍結融解胚移植など、最先端の医療を提供しています。

消化器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060100xx01xxxx	小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）　内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術	72	2.58	2.64	0.00	68.28
060340xx03x00x	胆管（肝内外）結石、胆管炎　内視鏡的胆道ステント留置術等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	54	6.20	8.94	3.70	75.43
060020xx04xxxx	胃の悪性腫瘍　内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術	41	9.34	7.76	0.00	74.68
060090xx02xxxx	胃の良性腫瘍　内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術　その他のポリープ・粘膜切除術等	31	5.94	6.32	0.00	65.55
060050xx97x0xx	肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　その他の手術あり　手術・処置等２なし	28	15.61	10.34	3.57	77.29

消化器内科で多い症例は、以下のものがあります。①胃や大腸のポリープ・粘膜下腫瘍・早期癌に対するポリペクトミーやEMR(粘膜切除術)、ESD（粘膜下層剥離術）。②胆管結石や胆膵系腫瘍に対しERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)やEUS(超音波内視鏡)を用いた画像診断や超音波内視鏡下穿刺吸引法（EUS-FNA）、治療としてERCPやEUSによる胆道ステント留置、結石除去など。③肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓療法。また、比較的稀な疾患である潰瘍性大腸炎とクローン病についても、カプセル型内視鏡での検査、血球成分除去療法(GMA、LCAP)、インフリキシマブやアダリムマブ、ウステキヌマブ等の生物学的製剤による治療など、当院で対応する事が可能です。

小児科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
140010x199x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（2500g以上）　手術なし　手術・処置等２なし	27	9.59	6.13	0.00
010230xx99x00x	てんかん　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	26	4.96	7.33	5.19
010010xx9900xx	脳腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	19	2.26	11.11	5.89
140010x197x1xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（2500g以上）　手術あり　人工呼吸等あり	15	12.73	11.78	0.00
130010xx97x2xx	急性白血病　手術あり　化学療法あり	15	74.00	37.16	9.00

小児科で多い症例は、早産児などの新生児集学的治療が必要な疾患、難治性てんかんやけいれん重積など重篤で緊急性の高い小児疾患です。周産母子センター新生児部門（NICU/GCU(＊1)）では医療的ケアが必要な新生児の重症感染症や超低出生体重児を含む新生児への集学的治療を、新生児専門医・看護師・コメディカルの協力下で365日、24時間体制で実施しています。小児科病棟では、白血病などの血液腫瘍性疾患、先天性の神経・筋疾患や急性脳炎/脳症、1型糖尿病や先天代謝異常症などの内分泌・代謝疾患、ネフローゼ症候群などの腎臓疾患、先天性心疾患などの循環器疾患、外傷/虐待などの多岐にわたる症例の診断と治療を、各分野のエキスパートが協働し診療体制を提供しています。また、遺伝子診療室では各診療科と連携し、小児期や周産期領域の疾患のみならず、成人期の遺伝性腫瘍や神経変性疾患の遺伝カウンセリングを行っています。
（参考）（＊1）；GCUはGrowing Care Unit（継続保育室）の略で、軽度の呼吸障害の赤ちゃんや、NICUで状態が安定した赤ちゃん等が入室します。

整形外科・リウマチ科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
07040xxx01xxxx	股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む。）　人工関節再置換術等	107	25.96	20.14	63.55	66.79
070230xx01xxxx	膝関節症（変形性を含む。）　人工関節再置換術等	57	28.05	22.44	28.07	74.35
070010xx010xxx	骨軟部の良性腫瘍（脊椎脊髄を除く。）　四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等　手術・処置等１なし	35	7.29	5.29	0.00	59.66
070343xx01x0xx	脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎　脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）　前方椎体固定等　手術・処置等２なし	23	31.00	20.05	69.57	74.04
070343xx99x1xx	脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎　手術なし　脳脊髄腔造影剤使用撮影加算あり	20	2.00	2.62	0.00	71.10

整形外科・リウマチ科で多い症例は、股・膝関節の人工関節置換術や再置換術、骨軟部腫瘍の摘出術です。人工関節置換術や脊椎の固定術においてはコンピュータ支援手術が行われ、インプラントの高い設置精度が得られています。同種骨移植（＊１）を必要とする手術が頻繁に行われているため、感染症の伝搬を予防するため、同種骨を適切に処理・保存する施設内骨銀行が設備されています。腫瘍に対しては、手術に加え、場合によっては、術前・術後の化学療法・放射線療法などを導入し、集学的治療を行います。脊椎脊髄疾患や脊柱変形に対する除圧固定術、小児・青年期の矯正手術や、靭帯再建を主とするスポーツ外傷、骨盤を含む全身の外傷に対する手術を行います。
（参考）（＊１）；同種骨移植とは、骨が欠損もしくは骨癒合してほしい箇所に、他人から採取された骨を補填することです。

消化器外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060050xx02xxxx	肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　腹腔鏡下肝切除術（部分切除）等	36	13.58	14.50	0.00	70.42
060020xx02xxxx	胃の悪性腫瘍　腹腔鏡下胃切除術（悪性腫瘍手術）等	28	20.79	18.05	17.86	70.61
060160x001xxxx	鼠径ヘルニア（15歳以上）　ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等	28	7.64	4.59	0.00	70.46
060330xx02xxxx	胆嚢疾患（胆嚢結石など）　腹腔鏡下胆嚢摘出術等	26	8.19	6.07	0.00	65.92
060035xx010x0x	結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍　腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術等　手術・処置等１なし　定義副傷病なし	21	16.19	15.40	9.52	73.05

消化器外科で多い症例は、消化器に発生した癌（肝臓癌、胃癌、大腸癌、膵癌等）や、鼠径ヘルニア等に対する手術です。低侵襲治療である腹腔鏡手術やロボット支援手術に積極的に取り組んでおり、胃・大腸領域における腹腔鏡手術の実施率は8割を超えています。また、高度肥満患者に対する減量手術（腹腔鏡下スリーブ状胃切除術）は、内科と協力し行っています。高難度手術と呼ばれる肝胆膵領域の手術も安全性を担保しながら積極的に行い、低侵襲治療として腹腔鏡下手術の導入もすすめています。さらに高度進行癌に対しては、生存率向上を目的に、手術に加え術前・術後の化学療法・放射線療法などを導入し、集学的治療に取り組んでいます。またA.Iを使用した手術を安全に施行するためのナビゲーションツールの開発も行っています。

腎臓外科・泌尿器科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
110070xx03x20x	膀胱腫瘍　膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術　化学療法あり　定義副傷病なし	62	7.92	6.66	0.00	73.61
110080xx01xxxx	前立腺の悪性腫瘍　前立腺悪性腫瘍手術等	58	13.66	11.30	0.00	71.55
11001xxx01x0xx	腎腫瘍　腎（尿管）悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし	46	11.50	10.27	4.35	65.96
110070xx03x0xx	膀胱腫瘍　膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術　手術・処置等２なし	24	8.96	6.85	0.00	73.67
110080xx9903xx	前立腺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　化学療法等あり	20	12.80	12.17	5.00	73.00

腎臓外科・泌尿器科で多い症例は、膀胱や前立腺、腎（尿管）の悪性腫瘍手術および薬物療法です。腹腔鏡下手術を中心とした低侵襲手術を積極的に行い、膀胱癌・前立腺癌・小径腎癌に対しては、ロボット支援下手術を導入しています。また、血液透析・血漿交換等の血液浄化療法も担っており、県内唯一の腎移植施設として、生体腎移植および献腎移植を行っています。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
030350xxxxxxxx	慢性副鼻腔炎	67	8.01	6.23	1.49	58.18
030440xx01xxxx	慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫　鼓室形成手術	43	10.30	6.83	0.00	45.79
030150xx97xxxx	耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍　手術あり	41	8.29	6.81	0.00	59.10
03001xxx0200xx	頭頸部悪性腫瘍　頸部郭清術等　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	36	15.44	12.88	5.56	71.50
030230xxxxxxxx	扁桃、アデノイドの慢性疾患	27	8.41	7.73	0.00	25.37

耳鼻咽喉科・頭頸部外科の症例は、鼻、咽頭、喉頭、耳および頭頸部と多岐にわたります。鼻副鼻腔・咽喉頭疾患の手術には内視鏡や顕微鏡、レーザー手術を導入しています。耳では慢性中耳炎や中耳真珠腫に対する顕微鏡下手術や、両側高度感音難聴者に対する人工内耳埋め込み手術を施行しています。頭頸部悪性腫瘍に対しては手術治療を中心とした集学的治療を行い、手術後の欠損部は血管吻合手技を用いて、遊離（筋）皮弁や遊離腸管による再建を行なっています。また、扁桃周囲膿瘍に対しては即時扁摘も治療の選択肢としており、緊急手術として行われます。このほか顔面外傷や気道・食道異物等、急性重症感染症の救急医療にも対応しています。

心臓血管外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
050163xx03x0xx	非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　ステントグラフト内挿術　手術・処置等２なし	77	10.57	10.62	5.19	79.90
050080xx0101xx	弁膜症（連合弁膜症を含む。）　弁置換術等　手術・処置等１なし　中心静脈注射等あり	49	22.78	21.78	55.10	69.43
050163xx02x1xx	非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　大動脈瘤切除術（吻合又は移植を含む。）　腹部大動脈（分枝血管の再建を伴うもの）等　中心静脈注射等あり	39	18.10	19.15	10.26	74.72
050163xx9900xx	非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	24	5.79	8.08	4.17	83.92
050161xx97x1xx	大動脈解離　その他の手術あり　中心静脈注射等あり	23	22.87	28.45	91.30	69.48

心臓血管外科で多い症例は、腸骨動脈瘤や腹部大動脈瘤、大動脈弁狭窄症等に対するステントグラフト内挿術や大動脈瘤切除等です。より良い心臓血管手術治療を全県の患者に提供できるよう、新しい概念のより低侵襲な手術を継続的に研究・導入しております。同時に、ドクターヘリ・ドクターカーの稼働、救急医療体制の充実により地域の緊急救命症例受け入れを24時間体制で行っています。手術待機日数をできるだけ最短にするように効率化に努めております。また、当施設は植え込み型補助人工心臓実施施設認定（国内45施設）を受けております。急性期、慢性期の重症心不全治療を行い、適応があれば心臓移植治療への道筋を作ります。

脳神経外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010030xx9910xx	未破裂脳動脈瘤　手術なし　動脈造影カテーテル法あり　手術・処置等２なし	40	3.58	2.95	0.00	59.98
010010xx03x00x	脳腫瘍　頭蓋内腫瘍摘出術等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	19	24.89	20.55	31.58	64.47
010030xx03x0xx	未破裂脳動脈瘤　脳血管内手術　手術・処置等２なし	17	12.76	9.06	5.88	65.76
010070xx9912xx	脳血管障害　手術なし　動脈造影カテーテル法あり　SPECT等あり	17	6.12	4.89	0.00	58.71
010010xx02x0xx	脳腫瘍頭蓋内腫瘍摘出術その他のもの+術中血管等描出撮影加算等処置2なし等	11	24.36	20.80	36.36	53.73

脳神経外科で多い症例は、未破裂脳動脈瘤や脳腫瘍等に対する診断検査及び手術です。悪性グリオーマ等、悪性疾患は術後に耐性遺伝子や薬物動態を考えた化学療法の集学的治療等QOL重視の治療を行っています。また、脳血管性障害は動脈瘤、脳出血、脳梗塞、もやもや病等すべての脳神経外科治療を対象とし、血管内治療を実施しています。その他には、外傷性疾患や脳動脈瘤・脳動静脈奇形等の診断と治療も実施しています。脊髄・脊椎外科・小児脳神経外科領域、痛みやてんかんの外科手術、さらに急性重度頭部外傷患者は麻酔科と共同で低体温療法を実施し、積極的に救急に取り組み救命予後向上に努めています。

呼吸器・感染症内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040110xxxxx0xx	間質性肺炎　手術・処置等２なし	92	18.75	18.57	6.52	69.77
040040xx99200x	肺の悪性腫瘍　手術なし　経気管肺生検法等あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	70	4.10	3.05	1.43	73.26
040040xx99100x	肺の悪性腫瘍　手術なし　気管支ファイバースコピーあり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	24	3.75	3.11	0.00	74.58
040110xxxxx1xx	間質性肺炎　オフェブあり	18	27.56	20.15	0.00	68.83
040040xx99041x	肺の悪性腫瘍手術なし処置1なし化学療法ありかつ放射線療法なし白血球疾患等	14	8.64	14.42	0.00	69.36

呼吸器・感染症内科で多い症例は、肺癌が疑われる場合の気管支鏡による検査および化学療法目的の入院です。次に、特発性や膠原病関連等の間質性肺炎の検査・加療目的の入院が多くなっています。また、肺サルコイドーシス等の難病の診断と治療、肺・縦隔の感染に対する検査も実施しています。特に高分解能ＣＴや呼吸器内視鏡検査などを行い、多くの難治性呼吸器疾患の診断と治療を行っています。また、急性呼吸窮迫症候群等、急性・重症疾患の治療も行っています。肺癌に関しては、呼吸器外科、腫瘍内科と連携し、最善の治療を提供できる体制を整えています。

腫瘍内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060040xx99x30x	直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍　手術なし　化学療法ありかつ放射線療法なし等　定義副傷病なし	26	7.62	6.55	0.00	67.54
040040xx99040x	肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　化学療法ありかつ放射線療法なし　定義副傷病なし	24	6.63	8.60	0.00	81.08
040040xx99041x	肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　化学療法ありかつ放射線療法なし　定義副傷病あり	18	6.44	14.42	0.00	80.00
040040xx9900xx	肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	18	15.33	13.49	27.78	71.44
040010xx99x30x	縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍　手術なし　化学療法ありかつ放射線療法なし　定義副傷病なし	14	7.50	8.04	0.00	48.21

腫瘍内科の入院患者で多い症例は、がんに対する化学療法になります。大腸、肺、胸腺、膵臓、食道、胃、胆管等多岐に渡る部位の治療を行っており、多くのがんは入院を要する薬物療法に加え、外来での治療も行われています。他診療科と連携し、診断検査、手術療法、化学療法、放射線療法、緩和療法等を組み合わせた集学的治療を行っています。また、新たな治療法の確立によって、よりよい医療を患者さんに還元することを目的として、臨床試験や治験も積極的に参加しています。

皮膚科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
080006xx01x0xx	皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外）　皮膚悪性腫瘍切除術等　手術・処置等２なし	70	4.41	7.29	1.43	77.36
080190xxxxxxxx	脱毛症	26	3.12	3.34	0.00	37.65
080005xx01x0xx	黒色腫　皮膚悪性腫瘍切除術等　手術・処置等２なし	22	14.05	12.09	0.00	73.09
080220xx99xxxx	エクリン汗腺の障害、アポクリン汗腺の障害　手術なし	22	3.68	3.26	0.00	31.09
070560xx99x71x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患手術なしガンマグロブリンその他の真菌感染症	15	6.20	37.03	0.00	58.27

皮膚科で多い症例は、顔面を含む頭部および全身の皮膚悪性腫瘍の切除です。広範囲や多部位にわたることもあり、複数回の手術等が必要となる場合もあります。その他に脱毛症やエクリン汗腺障害、黒色腫、自己免疫性疾患等、稀少な疾患にも幅広く対応しています。入院治療では、より重症な疾患を中心に、大学病院の専門性と独自性を生かし診療に当たっています。また帯状疱疹、湿疹・皮膚炎群、薬疹・皮膚アレルギー、乾癬、皮膚感染症、皮膚潰瘍等、皮膚科の全ての領域を対象に、形成外科を含めた当院の他診療科と緊密に連携しながら診療しております。

救急科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
161070xxxxx00x	薬物中毒（その他の中毒）　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	21	6.24	3.61	0.00	41.38
160870xx99x00x	頸椎頸髄損傷　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	14	7.00	13.11	42.86	53.79
160980xx0100xx	骨盤損傷　体外式脊椎固定術等　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	12	14.17	32.04	100.00	59.00
160100xx97x00x	頭蓋・頭蓋内損傷　その他の手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	10	8.90	10.14	60.00	70.30
160870xx01x00x	頸椎頸髄損傷　脊椎、骨盤脱臼観血的手術等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	-	-	30.41	-	-

救急科では多岐に渡る疾患を診療しています。交通事故等の外傷（頭部損傷、頚椎損傷、骨盤損傷等）が最多です。緊急度・重症度の高い患者さんを、ドクター・ヘリ、ドクター・カーを活用して24時間365日の診療体制で受け入れています。様々な緊急度・重症度の患者さんを受け入れ、緊急手術、高気圧酸素療法、体温管理療法等にも対応しています。なお、DPCでは外傷部位によって細かく分類が分かれるため、DPC病名としては急性薬物中毒が多くなっています。精神科専門医を含めたチーム（リエゾンチーム）により救命にあたっています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

呼吸器外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040040xx97x00x	肺の悪性腫瘍　その他の手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	117	13.01	10.06	3.42	70.69
040040xx99040x	肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　化学療法ありかつ放射線療法なし　定義副傷病なし	14	9.00	8.60	0.00	60.14
040040xx99060x	肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　タグリッソ錠等あり　定義副傷病なし	-	-	14.58	-	-
040150xx97x00x	肺・縦隔の感染、膿瘍形成　手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	-	-	28.63	-	-
040010xx01x0xx	縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍　縦隔悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし	-	-	8.84	-	-

呼吸器外科で多い症例は、肺癌です。早期の患者さんには低侵襲手術（胸腔鏡下手術やロボット支援下手術）による手術を多く実施しており、進行した患者さんには、隣接臓器の合併切除や気管支形成等の拡大手術を行うとともに、化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っています。その他、転移性肺腫瘍や縦隔腫瘍、気胸、胸部外傷など、幅広く診療にあたっています。手術後再発や進行肺癌に対しては、遺伝子診断を加味して、抗がん剤治療、分子標的治療、免疫治療等を行っています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

脳神経内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010190xxxxx0xx	遺伝性運動失調症　手術・処置等２なし	24	17.17	13.34	0.00	69.46
010160xx99x10x	パーキンソン病　手術なし　SPECT等あり　定義副傷病なし	23	27.13	19.79	30.43	74.39
010110xxxxx4xx	免疫介在性・炎症性ニューロパチー　ガンマグロブリンあり	19	20.79	16.50	15.79	48.11
010170xx99x10x	基底核等の変性疾患　手術なし　SPECT等あり　定義副傷病なし	19	23.32	17.60	10.53	66.00
010170xx99x00x	基底核等の変性疾患　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	11	17.73	15.00	9.09	66.64

脳神経内科で多い症例は、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症等の神経難病の診断と治療です。当院ではPET-CT、3T-MRI、高分解能CT、核医学検査等を行うことができるため、必要に応じてこれらの先進機器を用いることで、正確な診断と治療を行っています。その他には、脳梗塞・急性期に対する血栓溶解療法や神経・筋疾患に対する筋生検・神経生検等による評価、ＡＬＳ（筋萎縮性側索硬化症）や多系統萎縮症等で経口摂取が困難な方に対する胃瘻造設術等も実施しています。

内分泌・糖尿病内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
100180xx990x0x	副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　定義副傷病なし	43	7.91	6.41	2.33	56.70
10007xxxxxx1xx	２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）　インスリン製剤(注射薬に限る)あり	35	18.71	14.28	2.86	60.11
10007xxxxxx0xx	２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）　手術・処置等２なし	26	17.35	10.80	3.85	61.96
100120xx99xxxx	肥満症　手術なし	20	28.95	14.43	5.00	48.10
100180xx991xxx	副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍　手術なし　副腎静脈サンプリングあり	10	4.60	3.92	0.00	59.10

内分泌・糖尿病内科で多い症例は、原発性アルドステロン症の診断目的の入院や、糖尿病や肥満症を中心とした生活習慣病の診断と治療です。原発性アルドステロン症の診断には、負荷試験や副腎サンプリングを実施しています。また、肥満症治療（外科治療）や糖尿病の教育・治療（インスリン自己注射導入等の指導を含む。）には、消化器外科と管理栄養士とのチーム連携により実施しています。

血液内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
130010xx97x2xx	急性白血病　手術あり　化学療法あり	26	31.65	37.16	0.00	49.62
130010xx99x9xx	急性白血病　手術なし　アザシチジン+ベネトクラクスあり	11	12.55	14.24	0.00	71.09
130030xx97x50x	非ホジキンリンパ腫　手術あり　リツキシマブ+フィルグラスチム等あり　定義副傷病なし	10	30.00	30.75	20.00	53.10
130030xx99x3xx	非ホジキンリンパ腫　手術なし　化学療法ありかつ放射線療法なし	-	-	15.07	-	-
130030xx99x5xx	非ホジキンリンパ腫　手術なし　リツキシマブ+フィルグラスチム等あり	-	-	19.67	-	-

血液内科で多い症例は、血液のがん（白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等）の診断と各種化学療法等の治療です。また、難治性血液疾患に対する造血幹細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)を積極的に実施しており、HLA半合致移植や新規分子標的療法、CAR-T療法等の最新の治療にも取り組んでおります。造血幹細胞移植は非常に強い副作用や合併症を生じることがある高度の専門性が必要とされる治療法です。当院は専門医、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、および移植コーディネーター等、多職種から構成されるチームによる、最善の移植療法を提供できる体制を整えています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。　

形成外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
070570xx010xxx	瘢痕拘縮　瘢痕拘縮形成手術　手術・処置等１なし	22	7.18	5.62	0.00	42.95
020230xx97x0xx	眼瞼下垂　手術あり　手術・処置等２なし	15	3.73	2.90	0.00	66.80
070010xx970xxx	骨軟部の良性腫瘍（脊椎脊髄を除く。）　その他の手術あり　手術・処置等１なし	12	3.83	4.50	0.00	41.67
030390xx970xxx	顔面神経障害　手術あり　手術・処置等１なし	-	-	10.08	-	-
070020xxxx0xxx	神経の良性腫瘍　手術・処置等１なし	-	-	6.40	-	-

形成外科で多い症例は、ケロイド等に対する瘢痕拘縮形成術や眼瞼下垂に対する手術です。骨軟部・皮膚の腫瘍、神経線維腫症に対する手術も行っています。その他、先天性形態異常や、様々な外傷・腫瘍による欠損や後遺症の治療、難治性創傷等、「体の形の異常を治す外科」のスペシャリストとして様々な治療を行っています。その中でも特に症例に応じたオーダーメイド治療が必要となる、血管腫・血管奇形、陳旧性顔面神経麻痺、ケロイドについては、専門外来を通じて治療を行っており、多くの成果をあげています。 Qスイッチレーザーおよび Vビームを導入し、レーザー外来を通じていわゆる「しみ・あざ」や表在性の血管腫・血管奇形に対する低侵襲治療も開始しています。また、皮膚科と連携して皮膚・軟部組織欠損の再建も実施しています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。　

腎臓内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
110280xx02x1xx	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　末梢動静脈瘻造設術（内シャント造設術）等　人工腎臓あり	17	38.76	33.82	11.76	73.29
110280xx9901xx	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　手術なし　手術・処置等１なし　人工腎臓あり	16	14.25	13.82	0.00	68.31
110280xx991xxx	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　手術なし　経皮的腎生検法あり	14	5.29	6.45	0.00	52.93
110280xx9900xx	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	13	16.08	11.77	0.00	58.77
110280xx02x00x	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　末梢動静脈瘻造設術（内シャント造設術）等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	12	10.08	7.59	0.00	66.00

腎臓内科で多い症例は、慢性腎臓病の診断（腎生検）や教育、末期腎不全症例の透析導入目的の入院、ネフローゼ症候群の治療です。腎炎・ネフローゼ症候群の治療はステロイド・免疫抑制薬等の薬物療法が中心ですが、重症例には体外循環による治療（血漿交換、LDLアフェレーシス等）、難治例にはリツキシマブ投与も行っています。腎機能障害の進行した症例には、適切な時期に腎代替療法（血液透析・腹膜透析・腎移植）へ移行できるよう十分な情報提供を行い、腎臓外科・泌尿器科と連携し適切な治療法を選択しています。透析療法については、2018年からは血液透析導入に加え腹膜透析導入も行っています。

リウマチ科・内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
070560xx99x01x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病あり	22	37.27	23.08	13.64	60.09
070560xx97xxxx	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術あり	12	55.08	34.59	25.00	74.42
070560xx99x71x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術なし　ガンマグロブリンあり　定義副傷病あり	-	-	37.03	-	-
070560xx99x00x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	-	-	14.67	-	-
040110xxxxx1xx	間質性肺炎　オフェブあり	-	-	20.15	-	-

リウマチ科・内科で多い症例は、全身の諸臓器に症状を呈する疾患の診断と治療です。主な対象疾患は全身性エリテマトーデス、ベーチェット病、関節リウマチ、ANCA関連血管炎、多発性筋炎/皮膚筋炎、全身性強皮症、混合性結合組織病、成人Still病、リウマチ性多発筋痛症等です。近年では多くの分子標的薬が登場するなど治療選択肢が広がっており、個々の患者さんにとって最適な治療の提供に努めています。多臓器に病変が生じることも多く、他の診療科と連携して医療の質の向上に取り組んでいます。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

放射線科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
11001xxx01x0xx	腎腫瘍　腎（尿管）悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし	15	13.53	10.27	0.00	72.20
050163xx97x0xx	非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　その他の手術あり　手術・処置等２なし	12	6.58	7.12	0.00	83.33
050170xx03000x	閉塞性動脈疾患　四肢の血管拡張術・血栓除去術等　手術・処置等１なし、１あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	-	-	5.18	-	-
050200xx97xxxx	循環器疾患（その他）　手術あり	-	-	9.53	-	-
14031xx09900xx	先天性心疾患（動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。）（1歳以上）　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	-	-	5.50	-	-

放射線科で多い症例は、腎腫瘍と腹部大動脈瘤の手術です。小径腎癌に対する腎腫瘍凝固・焼灼術は、がん組織を凍結し壊死させる治療です。腹部大動脈瘤に対する大動脈ステントグラフト内挿術では、心臓血管外科と連携して治療を行っています。その他、肺・腎・顔面等の動静脈瘻・動静脈奇形や内臓・骨盤領域の動脈瘤、四肢の動脈狭窄に対して行われるIVR治療も多くなっています。また放射線治療では、強度変調放射線治療や定位放射線治療など高精細な治療が可能です。また大分県内では当院でしか行えない前立腺癌等に対する密封小線源治療も行っています。
（参考）IVR（アイ・ブイ・アール）とは、X線検査やＣＴ、超音波などの画像診断装置で体の中を透かして見ながら、細い医療器具（カテーテルや針）を入れて、標的となる病気を治療する方法です。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

小児外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060160x101xxxx	鼠径ヘルニア（15歳未満）　ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等	13	3.00	2.78	0.00	4.38
060170xx02xx0x	閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア　ヘルニア手術　腹壁瘢痕ヘルニア等　定義副傷病なし	13	3.00	7.05	0.00	1.92
11022xxx01xxxx	男性生殖器疾患　顕微鏡下精索静脈瘤手術等	-	-	3.73	-	-
140590xx97xxxx	停留精巣　手術あり	-	-	3.00	-	-
060130xx9900xx	食道、胃、十二指腸、他腸の炎症（その他良性疾患）　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし	-	-	7.79	-	-

小児外科で多い症例は、鼠径ヘルニア、臍ヘルニアに対する手術目的の入院です。手術では疾患の根治性のみならず、小児の成長・発達を考慮した皮膚切開・縫合法や、より低侵襲な腹腔鏡手術を積極的に施行しています。その他、陰嚢水腫・停留精巣・先天性食道閉鎖症・胆道閉鎖症・先天性胆道拡張症等、15歳以下の小児の外科的疾患（主に消化器・一般外科）の診療を行っています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。　

麻酔科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010310xx99x00x	脳の障害（その他）　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	10	7.70	9.93	0.00	58.60
010120xx99xxxx	特発性（単）ニューロパチー　手術なし	-	-	6.52	-	-
010111xxxxx0xx	遺伝性ニューロパチー　手術・処置等２なし	-	-	12.06	-	-
060040xx99x00x	直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし	-	-	9.64	-	-
070341xx97xxxx	脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　頸部　その他の手術あり	-	-	16.55	-	-

麻酔科では、長期に及ぶ神経障害性疼痛や腰椎術後疼痛症候群、術後の遷延する痛み、複合性局所疼痛症候群等の難治性の痛み、疾患やがんによる痛み、特に医療用麻薬でも痛みの軽減が困難な症例に関わっております。痛みの治療は、薬物療法や神経ブロック療法、手術療法等を用いて行っております。その他、手掌多汗症に対しての胸腔鏡下交感神経節遮断術を再開しています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

	初発	再発	病期分類基準（※）	版数
Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明
胃癌	62	-	-	21	-	13	1	8
大腸癌	34	14	27	40	-	68	1	8
乳癌	10	-	-	-	-	-	1	8
肺癌	116	35	55	120	-	72	1	8
肝癌	10	11	18	-	-	99	1	8

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	-	-	-
中等症	20	20.80	77.10
重症	-	-	-
超重症	-	-	-
不明	-	-	-

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	46	24.41	68.74	54.55
その他	-	-	-	-

眼科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K2821ﾛ	水晶体再建術（眼内レンズを挿入する場合）（その他のもの）	306	2.09	1.13	0.33	72.63
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含むもの）	297	1.22	5.32	0.34	62.39
K2683	緑内障手術（濾過手術）	112	1.59	5.98	0.00	70.64
K2682ｲ	緑内障手術（流出路再建術）（眼内法）	89	1.98	3.12	0.00	68.39
K2802	硝子体茎顕微鏡下離断術（その他のもの）	68	1.09	4.25	0.00	71.40

眼科で多い手術は、白内障手術、網膜硝子体手術や緑内障の手術です。網膜硝子体手術の対象となる眼底疾患（硝子体出血、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞、網膜剥離、黄斑疾患等）や眼の外傷等に対する手術も数多く実施しています。年間の手術件数は1000-1200件ほどで、緊急手術にも数多く対応しています。また、当院はアイバンク活動も盛んであり、当院医局内に事務所を設けており、羊膜移植術　・深部層状角膜移植も実施しています。

産婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K890-4	採卵術	132	0.00	1.08	0.00	37.80
K884-32	胚移植術（凍結・融解胚移植の場合）	75	0.00	0.00	0.00	36.41
K8882	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡によるもの）	57	0.96	3.72	0.00	38.30
K8981	帝王切開術（緊急帝王切開）	53	7.34	7.09	5.66	33.02
K879	子宮悪性腫瘍手術	51	2.98	15.37	9.80	62.43

産婦人科で多い手術は、令和４年４月より保険適応となった生殖医療（採卵術・胚移植術）や良性・悪性疾患に対する手術等です。生殖医療については、日帰り入院又は1泊2日入院で実施しています。卵巣腫瘍に対する腹腔鏡・開腹による摘出手術、上記には記載がありませんが多発性や巨大な子宮筋腫に対する腹腔鏡・開腹による子宮全摘術を実施しています。また、子宮頸がん体癌に対する高難度の根治術も積極的に行っております。産科手術では、母体や胎児の状態が通常の経腟分娩ではリスクが高いと判断される場合には選択的または緊急での帝王切開術を実施しています。　

循環器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K5951	経皮的カテーテル心筋焼灼術（心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの）	352	1.52	2.99	1.70	66.39
K5952	経皮的カテーテル心筋焼灼術（その他のもの）	73	1.19	2.19	1.37	59.95
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術（その他のもの）	40	2.45	3.13	0.00	70.68
K555-22	経カテーテル弁置換術（経皮的大動脈弁置換術）等	30	3.40	11.93	13.33	84.50
K599-22	植込型除細動器交換術（その他のもの）	21	2.29	6.38	4.76	62.43

循環器内科で多い手術は、不整脈に対する心筋焼灼術（カテーテルアブレーション）です。その他、狭心症や心筋梗塞等に対する冠動脈ステント留置術および経皮的冠動脈形成術、重症不整脈に対する植込型除細動器の植込術および交換術も多く実施しています。心臓血管外科医や麻酔科医、臨床工学技士などからハートチームを結成し、TAVI（経カテーテル大動脈弁置換術）の治療に取り組んでいます。また、当科では十分な薬物治療でも心機能の改善を認めない重症心不全に対し両心室ペースメーカー移植術も実施しています。（参考）カテーテルアブレーションとは、カテーテルの先から高周波電流を流し、不整脈発生源である心筋組織を焼灼する治療のこと。

整形外科・リウマチ科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0821	人工関節置換術（股）等	173	4.82	22.01	53.76	70.05
K0301	四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術（大腿）等	30	2.87	3.57	0.00	61.30
K1423	脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）（後方椎体固定）	20	5.85	25.35	70.00	75.35
K0483	骨内異物（挿入物を含む。）除去術（下腿）等	18	1.33	2.44	0.00	41.61
K1422	脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）（後方又は後側方固定）	15	2.67	22.47	40.00	65.53

整形外科・リウマチ科で多い手術は、股関節、膝関節の初回人工関節置換術や再置換術です。人工股関節全置換術は、ナビゲーションを使用したコンピュータ支援手術を行い、正確な人工関節の設置が得られています。関節温存を目的とした骨切り術も行っています。四肢・躯幹軟部腫瘍の摘出術に対しては、患者さんの状態と腫瘍の特徴に応じた適切な治療を行っています。また、腰部脊柱管狭窄や頚椎症性脊髄症等に対する除圧・固定手術や小児～高齢者の脊柱変形に対する矯正固定術、脊椎脊髄腫瘍の摘出手術等も施行しています。その他には、小児疾患、スポーツ外傷や開放粉砕骨折などの高エネルギー外傷への治療も積極的に取り組んでいます。

消化器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	44	1.68	5.95	4.55	67.75
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	24	3.75	13.96	8.33	73.96
K634	腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側）	22	1.50	4.77	0.00	68.41
K655-22	腹腔鏡下胃切除術（悪性腫瘍手術）	19	3.37	13.21	15.79	69.11
K529-3	縦隔鏡下食道悪性腫瘍手術等	19	3.21	24.26	42.11	71.53

消化器外科で多い手術は、腹腔鏡による低侵襲手術です。腹腔鏡手術は、開腹手術に比べ手術創が小さく、患者さんの身体的負担軽減と早期の社会復帰に貢献しています。当科では大腸癌（結腸癌・直腸癌）、胃癌、食道癌などの悪性疾患から胆石や鼠径ヘルニア等の良性疾患まで、多くの症例に対してこの腹腔鏡手術を行っています。早期がんや中期がんの治療においては、治療後の患者さんの術後Quality of life (QOL) の向上を目的にした低侵襲治療や機能温存治療を優先して選択し、チーム医療を実践しています。低侵襲治療として、早期悪性腫瘍に対する内視鏡治療や早期および中期悪性腫瘍に対する腹腔鏡下手術やロボット手術を実践しており、我が国において指導的立場にあります。

消化器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２センチメートル未満）	68	0.66	1.69	1.47	68.41
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	53	3.02	8.28	9.43	73.17
K6535	内視鏡的胃，十二指腸ポリープ・粘膜切除術（その他のポリープ・粘膜切除術）	35	0.74	4.31	0.00	66.31
K6532	内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術）	35	1.14	7.86	0.00	76.03
K6152	血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（選択的動脈化学塞栓術）	26	1.96	13.62	0.00	77.58

消化器内科で多い手術は、良性腫瘍（大腸・S状結腸・直腸等の下部消化管のポリープ）に対する内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（EMR)です。また胃や大腸の早期癌に対しては内視鏡を使用した診断と治療（ESD：粘膜下層剥離術）を積極的に実施しています。閉塞性黄疸、胆道結石等に対するステント留置術や結石除去術も実施されることが多いです。肝細胞癌に対しては肝動脈化学塞栓療法や肝悪性腫瘍ラジオ波焼却療法を実施しています。その他、食道・胃静脈瘤に対する静脈瘤結紮術の実施や食道アカラシアに対して内視鏡下筋層切開術（ＰＯＥＭ）も実施しています。　

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K3772	口蓋扁桃手術（摘出）	46	1.52	6.57	0.00	31.63
K340-5	内視鏡下鼻・副鼻腔手術３型（選択的（複数洞）副鼻腔手術）	39	1.74	5.69	2.56	60.21
K3191	鼓室形成手術（耳小骨温存術）	29	1.90	6.69	0.00	44.97
K4571	耳下腺腫瘍摘出術（耳下腺浅葉摘出術）	29	1.41	6.62	0.00	59.14
K340-6	内視鏡下鼻・副鼻腔手術４型（汎副鼻腔手術）	26	1.23	5.54	0.00	54.00

耳鼻咽喉科・頭頸部外科で多い手術は、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下手術、慢性中耳炎や中耳真珠腫等に対する鼓室形成手術です。その他に喉頭癌、咽頭癌、口腔癌、甲状腺癌、鼻副鼻腔癌等の頭頸部の悪性腫瘍に対する手術、耳下腺をはじめ唾液線腫瘍の摘出術、気管切開術等も実施しています。また、聴力を蘇らせる人工内耳埋め込み術、嗅覚を改善するため、鼻茸摘出術や重傷アレルギー性鼻炎に対する手術治療も行っています。　さらに発声や嚥下機能を改善するための手術も行っています。

心臓血管外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K5612ﾛ	ステントグラフト内挿術（腹部大動脈）	67	2.88	7.22	8.96	80.34
K5612ｲ	ステントグラフト内挿術（胸部大動脈）	31	2.90	9.90	32.26	73.00
K555-22	経カテーテル弁置換術（経皮的大動脈弁置換術）	30	6.23	10.60	30.00	84.63
K5607	大動脈瘤切除術（吻合又は移植を含む。）（腹部大動脈（その他のもの））	26	3.88	13.77	19.23	75.00
K5606	大動脈瘤切除術（吻合又は移植を含む。）（腹部大動脈（分枝血管の再建を伴うもの））	24	5.04	14.04	16.67	75.63

心臓血管外科で多い手術は、胸腹部の大動脈解離および大動脈瘤に対する低侵襲治療のハイブリッドステントグラフト内挿術や大動脈瘤切除術です。また、年齢や合併症を考慮し、重症の大動脈弁疾患の患者さんには、体の負担が少ない経カテーテル的大動脈弁置換術 (ＴＡＶＩ)も行っており、治療の選択肢が増え手術の適応が広がっています。その他には、循環器内科と連携し、狭心症に対する冠動脈大動脈バイパス移植術も実施しています。　また、当院は植え込み型補助人工心臓実施施設認定（国内45施設）を受けており、急性期、慢性期の重症心不全治療を行い、適応があれば心臓移植治療への道筋を作ります。

腎臓外科・泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K8036ｲ	膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用のもの）	92	1.92	5.23	0.00	73.90
K843-4	腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いるもの）	57	2.56	9.91	0.00	71.56
K773-51	腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いるもの）（原発病巣が７センチメートル以下のもの）	29	1.90	7.72	0.00	66.90
K773-2	腹腔鏡下腎（尿管）悪性腫瘍手術	27	2.44	10.93	11.11	70.78
K783-2	経尿道的尿管ステント留置術	19	2.63	8.32	5.26	63.32

腎臓外科・泌尿器科で多い手術は、膀胱・前立腺・腎臓等の悪性腫瘍に対する手術です。腹腔鏡下手術を中心とした低侵襲手術を積極的に行い、前立腺全摘や膀胱全摘、腎部分切除術に関しては、患者さんの身体的負担負荷を減少させたロボット支援下手術を導入しています。また、令和２年４月以降は、水腎症等に対するロボット支援下での腎盂形成手術も可能となりました。他に、尿管狭窄等に対するステント留置術や経尿道的に結石除去術も多く行っています。

脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K1692	頭蓋内腫瘍摘出術（その他のもの）	55	8.53	43.95	40.00	62.35
K1781	脳血管内手術（１箇所）	20	3.25	29.70	20.00	63.05
K1771	脳動脈瘤頸部クリッピング（１箇所）	10	2.60	38.90	40.00	59.90
K6101	動脈形成術（頭蓋内動脈）	10	1.30	12.90	0.00	50.30
K171-21	内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術（下垂体腫瘍）	-	-	-	-	-

脳神経外科で多い手術は、開頭による頭蓋内腫瘍摘出術、脳動脈瘤に対する脳血管内手術やクリッピング手術です。脳血管内手術は、侵襲性が少なく切らずに行える手術になります。その他、頭蓋内動脈に対する動脈形成術や慢性硬膜下血腫洗浄・除去術も実施しています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。　　

皮膚科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0072	皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除）	89	0.22	4.57	1.12	75.87
K013-22	全層植皮術（２５以上１００未満）	18	1.56	8.00	0.00	81.17
K013-21	全層植皮術（２５未満）	-	-	-	-	-
K8501	女子外性器悪性腫瘍手術（切除）	-	-	-	-	-
K0131	分層植皮術（２５未満）	-	-	-	-	-

皮膚科で多い手術は、顔面を含む頭部および全身の皮膚悪性腫瘍の切除術です。中でも基底細胞癌・有棘細胞癌に対して多く行っていますが、その他にボーエン病や乳房外パジェット病、悪性末梢神経鞘腫等の稀少な疾患にも幅広く対応しています。また、進行期の悪性黒色腫、有棘細胞癌等では、センチネルリンパ節生検を併せて行うことがあり、免疫チェックポイント阻害剤を含む化学療法も行っております。皮膚の欠損に対して植皮が必要な場合は、全層植皮術・分層植皮術等を実施しています。また、皮膚・皮下腫瘍の摘出術も実施しています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

呼吸器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K514-23	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超えるもの）等	49	1.84	10.98	4.08	68.10
K514-21	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（部分切除）	30	1.87	8.17	3.33	72.13
K514-22	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（区域切除）等	18	3.61	10.17	5.56	70.33
K5143	肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超えるもの）	12	2.83	11.17	0.00	72.50
K5132	胸腔鏡下肺切除術（部分切除）	-	-	-	-	-

呼吸器外科で多い手術は、早期の原発性肺癌に対する低侵襲手術（胸腔鏡下手術）です。胸腔鏡下手術は、開胸手術に比べ手術創が小さいため、患者さんの負担が少ない低侵襲の手術になります。進行度と悪性度及び患者さんの状況を検討しながら最適な術式を選択（肺葉切除、部分切除、区域切除等）し、腫瘍内科、呼吸器内科、放射線科とともに定期的なカンファレンスを行い診断から治療まで、個々の患者さんに適した治療サポートをしています。手術をはじめ抗がん剤治療や分子標的治療にも精通しており、セカンドオピニオンを受け付けています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

形成外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0102	瘢痕拘縮形成手術（その他）	16	1.19	3.81	0.00	40.13
K2191	眼瞼下垂症手術（眼瞼挙筋前転法）	13	0.08	2.38	0.00	61.31
K0052	皮膚，皮下腫瘍摘出術（露出部）（長径２㎝以上，４㎝未満）	-	-	-	-	-
K0111	顔面神経麻痺形成手術（静的なもの）	-	-	-	-	-
K013-21	一時的創外固定骨折治療術	-	-	-	-	-

形成外科で多い手術は、術後ケロイド瘢痕等に対する瘢痕拘縮形成手術（皮膚再建術・傷跡治療）や眼瞼下垂に対する眼瞼下垂症手術です。また、何らかの病気の影響による顔面神経麻痺等の治療も実施されています。その他には、良性腫瘍（骨軟部・皮膚・母斑）手術やリンパ節摘出術も実施されています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

救急科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K1422	脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）（後方又は後側方固定）	18	2.33	15.06	94.44	69.83
K125	骨盤骨折観血的手術（腸骨翼骨折観血的手術及び寛骨臼骨折観血的手術を除く。）	13	2.23	13.00	92.31	74.31
K386	気管切開術	12	9.58	21.75	100.00	75.25
K0461	骨折観血的手術（大腿）等	-	-	-	-	-
K046-3	一時的創外固定骨折治療術	-	-	-	-	-

救急科で多い手術は、交通事故や墜落外傷等によって起こる脊椎脱臼・骨折等の脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術や骨盤部の骨折観血的手術です。その他には、気道確保のための緊急気管切開術も実施しています。受傷部位によって外傷等の状態が異なり、様々な外傷等の緊急度・重症度に合わせ各分野の専門医と共に救命治療を実施しています。地理的な条件によって、最適な救急医療を受けられないという事態が発生しないよう、地域の医療機関や消防機関との綿密な連携体制を構築しています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

小児科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K9131	新生児仮死蘇生術（仮死第１度のもの）	48	0.00	23.96	0.00	0.00
K9132	新生児仮死蘇生術（仮死第２度のもの）	-	-	-	-	-
K1692	頭蓋内腫瘍摘出術（その他のもの）	-	-	-	-	-
K3772	口蓋扁桃手術（摘出）	-	-	-	-	-
K6261	リンパ節摘出術（長径３センチメートル未満）	-	-	-	-	-

周産母子センター新生児部門で実施頻度が高い専門的治療は新生児仮死蘇生術です。超低出生体重児から正期産まですべての新生児へ蘇生処置と集中治療を24時間体制で行っています。また小児科では、頭蓋内腫瘍摘出術、口蓋扁桃手術、リンパ節摘出術、外傷による骨折への観血的手術など、他科の専門医と連携して診療の提供を行っています。さらに、小児がんや骨髄不全症に対する造血幹細胞移植も行っています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

腫瘍内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K6113	抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他）	36	2.78	10.75	0.00	64.11
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	16	7.06	8.88	0.00	65.69
K783-2	経尿道的尿管ステント留置術	-	-	-	-	-
K664	胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。）	-	-	-	-	-
K775	経皮的腎（腎盂）瘻造設術	-	-	-	-	-

腫瘍内科で多い手術は、抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置術です。抗がん剤の持続注入のため、植込み型カテーテルを設置することが多くなっており、大腸癌・膵癌・胃癌・肺癌の進行癌や再発症例の治療で実施しています。その他、胆道・尿道・胃・十二指腸等の狭窄状態の患者さんに対して、他診療科と連携し内視鏡的胆道ステント留置術や、経尿道的尿管ステント留置術、経皮的腎瘻造設術、胃瘻造設術を行っています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

腎臓内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K6121ｲ	末梢動静脈瘻造設術（内シャント造設術）（単純なもの）	40	8.83	19.95	7.50	68.85
K616-41	経皮的シャント拡張術・血栓除去術（初回）	-	-	-	-	-
K635-3	連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術	-	-	-	-	-
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２センチメートル未満）	-	-	-	-	-
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術（その他のもの）	-	-	-	-	-

腎臓内科で多い手術は、血液透析導入のための末梢動静脈瘻造設術（内シャント設置術）です。作成したシャントが狭窄・閉塞することがあり、その際は放射線科に依頼し経皮的シャント拡張術を行ったり、当科でシャントの再建を行います。また、腹膜透析のためのカテーテル留置術も実施しています。慢性腎臓病の教育入院や透析導入目的の入院で、患者の状態により、他科と連携し必要な他の手術も行っています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。　

放射線科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K6153	血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（その他のもの）等	22	2.45	4.18	0.00	73.50
K773-4	腎腫瘍凝固・焼灼術（冷凍凝固によるもの）	14	4.86	6.21	0.00	72.71
K616	四肢の血管拡張術・血栓除去術	13	2.00	3.54	0.00	71.77
K668-2	バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術	-	-	-	-	-
K6152	血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（選択的動脈化学塞栓術）	-	-	-	-	-

放射線科で多い手術は、腹部大動脈瘤に対するIVR（アイ・ブイ・アール）と呼ばれる血管内治療や小径腎癌に対する腎腫瘍凝固・焼灼術です。その他に、動脈閉塞症に対する血管拡張術・血栓除去術、胃静脈に対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術、肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓術等を実施しており、他科と連携しながら幅広い分野の治療を行っています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。　

小児外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K634	腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側）	14	1.00	1.00	0.00	3.43
K6333	ヘルニア手術（臍ヘルニア）	12	1.00	1.00	0.00	1.92
K836	停留精巣固定術	-	-	-	-	-
K8281	包茎手術（背面切開術）	-	-	-	-	-
K6335	ヘルニア手術（鼠径ヘルニア）	-	-	-	-	-

小児外科では、15歳以下の小児の外科的手術（主に消化器・一般外科）を行っています。特に、ヘルニアに対する手術が多くなっており、クリニカルパスを用いた２泊３日の入院治療を行っています。疾患の根治性のみならず、小児の成長・発達を考慮した皮膚切開・縫合法や、より低侵襲な腹腔鏡手術を積極的に施行しています。

内分泌・糖尿病内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２センチメートル未満）	11	9.36	12.55	9.09	64.09
K2761	網膜光凝固術（通常のもの（一連につき））	-	-	-	-	-
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含むもの）	-	-	-	-	-
K754-2	腹腔鏡下副腎摘出術	-	-	-	-	-
K616	四肢の血管拡張術・血栓除去術	-	-	-	-	-

内分泌・糖尿病内科では、糖尿病の教育・加療目的の入院中に、患者の状態に応じて他科と連携し、必要な手術を実施しています。一番多い手術は大腸ポリープに対する内視鏡的ポリープ・粘膜切除術です。また、高度肥満症における肥満外科とのコラボレーションも実施しており、腹腔鏡下胃縮小術等、他科と連携しながら治療を実施しています。なお、患者数が10未満の数値は、「-」としています。

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	-	-
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	-	-
180010	敗血症	同一	24	0.21
180010	敗血症	異なる	21	0.18
180035	その他の真菌感染症	同一	-	-
180035	その他の真菌感染症	異なる	-	-
180040	手術・処置等の合併症	同一	70	0.60
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	-

令和４年度 大分大学医学部附属 病院指標

令和４年度大分大学医学部附属病院指標