広東の新型肺炎感染者、大半が食品産業関係者と判明

【香港=関泰晴】7日付の中国英字紙「チャイナ・デーリー」は、中国広東省に入って
いる世界保健機関(WHO)の専門家チームの現地調査で、同省で確認されている新型
肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の感染者は、医療関係者を除き、大部分が飲
食店や食品産業の関係者であることが判明した、と報じた。

感染者が多く分布する業種が特定されたことに関して、WHOの専門家チームは「感染
経路の研究に役立ち、意義がある」と話しているという。

また、同紙によると、中国広東省・中山大学でウイルス学を研究する専門家は、SAR
Sの原因と見られるウイルスが動物から人間に感染した可能性がある、として、「感染
による死者の体内で見つかっているウイルスは、過去に動物の体内で採取したものと類
似性がある」と指摘した。

広東省で現地調査中のWHOの専門家チームも同様の見方を示しているといい、原因究
明に向けて、さらに多くのサンプルを集めていることを明らかにした。

(2003/4/7/22:00 読売新聞)