北京の日系企業で初のSARS感染者 中国人従業員

北京にある日本の情報通信関連企業に勤める中国人女性従業員が、重症急性呼吸
器症候群(SARS)に感染していたことが9日わかった。日本人駐在員への感
染は確認されていない。中国の日系企業で感染者が明らかになったのは初めて。

関係者によると、この女性は3月末から発熱し、仕事を休んでいた。3月中、市
内の病院へ見舞いにかよっていたことがあり、院内で感染した疑いがある。夫と
父親も感染しているという。

この会社が入っているビルがあるのは北京のシリコンバレーと呼ばれる海淀区中
関村地区。外資系を含め情報技術関連の企業が集中。同ビルにはほかに日系企業
が2社入っており、それぞれ感染者がいないかどうか確認している。ビルは8日
から15日まで閉鎖され、すでに全階が消毒された。

(2003/04/10 03:19 朝日新聞WEB版)