成田経由の中華航空女性乗務員にSARSの疑い

【台北=若山樹一郎】台湾の衛生当局は10日、3月29日から今月3日にかけて、東京
経由の台北―ハワイ・ホノルル路線に搭乗した台湾・中華航空の女性客室乗務員(31)が、
新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)に感染していた疑いが強いと発表した。

同当局などによると、この乗務員は3月29日の台北発成田経由ホノルル行きのCI018便
に乗務。今月1日にはホノルル発のCI017便で成田に戻ったが、37・4度の熱が出て
いたため、日本で受診した。この時は「SARSではない」と診断されたという。

ただ、中華航空は大事を取って、女性乗務員を、3日のCI017便ファーストクラスに隔
離して台北に移送。その後も体調不良が続いたため、台北市内で入院したところ、SARS
感染の疑いが強いと診断された。この乗務員は3月25日に台北―香港間で乗務していた。

衛生当局はまた、今月2日に台湾・高雄―タイ・プーケット便に搭乗した同航空男性乗務員
(41)もSARSに感染した疑いが強いことを明らかにした。

(2003/4/10/19:41 読売新聞WEB版)