日航と全日空、減収計1千億円…イラク戦と新型肺炎で

日本航空システムと全日本空輸の航空大手2社で、2003年度上半期(4―9月)
の当初計画に対する減収幅が計1000億円近くに達する見通しであることが12日、
明らかになった。イラク戦争と新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の
ダブルパンチにより、海外旅行客が急減、回復には時間がかかると見られるためだ。

日本航空システムは需要の減少に対応するため、アジアやハワイ方面の減便を中心に、
5月の供給座席数を当初計画比16%減としており、上半期に600―700億円の
減収を見込んでいる。全日空も200―300億円の減収に陥るとの見通しを立てている。

イラク戦争は早期終結が見込まれるものの、両社とも影響は上半期を通じて続くと予測
しており、SARSによる海外旅行の手控えと合わせ、国際線旅客が全体で当初計画比で
3割程度減少すると想定、一部の国内線も減収となる見込み。

(2003/4/13/03:03 読売新聞WEB版)