中国首相「新型肺炎、速く正しい報告を」

【北京=浜本良一】19日付の中国各紙によると、温家宝・中国首相は
18日、北京市内の大学などを視察した際、新型肺炎(重症急性呼吸器
症候群=SARS)の感染状況報告に関し、「発生の通報が遅れたり、
漏れたり、ウソの報告をしてはならない。そうしたことがあれば、関係
指導者の責任を追及する」と述べ、関係各機関に、迅速かつ正確な報告
を厳しく求める姿勢を強調した。

中国のSARS対応を巡って内外からの批判が噴出する中、共産党の
最高指導グループである政治局常務委員会は17日、
<1>SARS防止対策の強化
<2>迅速、正確な患者発生報告
<3>定期的な情報公開――
などの方針を決めた。温首相の発言は、この党方針に基づくものだ。

20日には、張文康・衛生相が北京で記者会見し、最新の患者・
死者数などを公表する予定。

(2003/4/19/20:54 読売新聞WEB版)