肺炎感染恐れ、中国・天津で暴動頻発

【北京=竹腰雅彦】新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SAR
S)の感染者が増えている中国・天津市で、感染を恐れる市民
の暴動が頻発している。

同市外事弁公室などによると、先月27日夜、同市武清区が感
染の有無を確認する隔離施設に指定した中学校分校校舎で、施
設設置に反対する地元民数十人が暴徒化し、校舎や地元の役場
を襲撃、ガラス窓などを破壊し、施設に放火した。新華社通信
は10日、暴徒化したのが数百人だったと報じた。また、今月
6、7日の両日、同市紅橋区でも、同様の施設建設に反対する
暴動があり、首謀者が当局に逮捕されたという。

中国衛生省の10日の発表では、天津市では新たに5人の感染
者が報告され、増加が続いている。

(2003/5/10/22:21 読売新聞WEB版)