台湾人医師の宿泊ホテル公表…新型肺炎で大阪市

関西や四国を観光ツアーで回った台湾人医師(26)が新型肺
炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の患者と確認された問
題で、大阪市は18日、医師と同宿した客に関する情報提供を
呼びかけるため、医師が発熱した9日夜、同市天王寺区の都ホ
テル大阪に宿泊したことを明らかにした。

市によると、9日の同ホテル宿泊客429人のうち、15人の
連絡先が分からないという。

一方、市などは18日午前9時現在、宿泊客124人の健康状
態を確認。茨城県に住む1人に13日夜から高熱と咳の症状が
みられたが、現在は平熱に戻っており、「肺炎の所見もなく、
SARSの可能性は低いと聞いている」としている。

また、厚生労働省は18日、大阪市の近畿厚生局で、医師が立
ち寄った大阪、京都府など近畿、四国計8府県12市の担当者
と合同緊急会議を開き、今後の対応について話し合った。

冒頭、江口弘久・近畿厚生局長は「感染者の滞在先が複数の府
県にまたがるため、相互の連絡調整が重要だ。情報を共有し、
迅速、的確な対応が取れるようにしていきたい」と述べた。

(2003/5/18/13:44 読売新聞WEB版)