新型肺炎で死亡なら10万ドル…タイが観光支援策

【バンコク=奥村健一】タイで新型肺炎(重症急性呼吸器症候
群=SARS)に感染、死亡した外国人旅行者には、補償金1
0万ドル(約1200万円)を支払います――。

SARSによる打撃を受ける観光業を支援するため、タイ政府
は19日の閣議で、タイの安全性を強調するための予算約68
00万バーツ(約2億円)の支出を承認した。具体的には、外
国人旅行者がタイ滞在中にSARSに感染した場合、無料で医
療サービスを提供するほか、死亡者の遺族に補償金を支払う。
有効期間は今月20日から180日間。

タイではSARSの国内感染は報告されていないが、タイを訪
れた外国人観光客は4月は32万人と前年同期比で46%減少、
5月は同55%減に達する見込みだ。ソンタヤ観光スポーツ相
は「タイは安全だとアピールし、観光客誘致に努めたい」と懸
命だ。

(2003/05/19/22:47 読売新聞WEB版)