野生動物食べるな…広東省が条例案

【北京=佐伯聡士】新華社電(電子版)によると、中国広
東省政府は27日までに、野生動物が新型肺炎(重症急性
呼吸器症候群=SARS)の感染源の可能性があると指摘
されていることを受けて、食用禁止を明記した「愛国衛生
工作条例案」を同省人民代表大会(議会)に提出した。

SARS感染源については、世界保健機関(WHO)がタ
ヌキ、ハクビシンからSARSコロナウイルスと同一のコ
ロナウイルスを発見した、と発表しており、広東省政府の
措置は、野生動物を食べる習慣とSARS感染の関連をに
らんだものと見られる。

また、華僑向け通信社「中国新聞社」(電子版)は27日、
中国広東省広州市内にある野生動物の卸売市場3か所で働
く508人のうち約13%に当たる66人が、SARSウ
イルスの抗体検査で陽性反応を示した、と伝えた。陽性反
応だった業者の中には、ハクビシンやイノシシ、ウサギ、
ヘビなどと日常的に接触していた者が多かったという。

(2003/05/28/00:29 読売新聞WEB版)