広東で昨年1月すでに新型肺炎感染者か…中国系香港紙

【香港=関泰晴】28日付の中国系香港紙「香港商報」は、
新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の発祥地と
疑われる中国広東省で、すでに昨年1月に感染者が出てい
た可能性がある、と報じた。

それによると、「広東省疾病予防対策センター」が、昨年
1月―今年2月の広東省の5651例の肺炎症例を調査し
たところ、15%に当たる865例でSARSと同じ症状
が出たことが判明したという。

同センターの何剣峰副主任は「SARSは早くから広東省
に出現しており、その当時は、だれにも存在が知られてい
なかった」などと分析。とくに危険性も認識されず、SA
RSは広東省で「原因不明の肺炎」として放置されていた
可能性も出ている。

世界保健機関(WHO)の調査などによると、広東省で最
初にSARSの感染者が確認されたのは昨年11月とされ
ている。

(2003/05/28/21:33 読売新聞WEB版)