カナダ・トロントで新型肺炎の死者2人…計29人に

【ワシントン=笹沢教一】カナダ最大の都市トロントでの
新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の再流行で、
カナダ・オンタリオ州の保健当局は28日、新たに高齢の
女性2人が死亡し、死亡者が合計29人になったことを明
らかにした。

ロイター通信や地元メディアが伝えた。

可能性例の患者は現在12人。報道によると、ほかにも危
険な状態にある患者が数人いて、さらに死者が増える可能
性があるとしている。疑い例の患者は20人で一時期より
減少している。

一方、SARSに感染した可能性がある高校生が登校して
いたトロント郊外の高校では、1週間ほど休校措置を取る
ことを決め、保健当局はこの高校の関係者や生徒を含む約
2000人に自宅待機を指示、これで同国の隔離者数は約
5500人となった。

報道によると、感染した生徒は、再流行の発端となった病
院に親が勤務しており、親子間で感染した疑いが持たれて
いる。

(2003/05/29/11:19 読売新聞WEB版)