万景峰号で新型肺炎の全員検査

新潟西港に来月入港する北朝鮮の貨客船「万景峰(マンギ
ョンボン)’92」号について、厚生労働省は、新型肺炎
(重症急性呼吸器症候群=SARS)対策を目的に、検疫
官が同船に直接乗り込んで検疫を実施する方針を決めた。

同船が接岸後、上陸しない乗組員も含め、乗客が上陸する
前に、問診で全員の健康状態を確認する。

「臨船検疫」の実施について、厚労省は「北朝鮮について
は、SARSの感染情報が全くないため、全員の健康調査
が必要」と話している。また、6か月以内に船内を薫蒸し
たとの証明書がなければ、ペスト対策で、ネズミがいない
かどうか機関室などへの立ち入り検査も行う。船の検疫は
通常、船舶代理店を通じて無線で健康異常者がいないかど
うかを確認する「無線検疫」で行われ、万景峰’92号に
ついても、これまでは無線検疫だった。

(2003/05/30/13:23 読売新聞WEB版)