松下電器、新型肺炎で閉鎖していた北京の2工場再開へ

松下電器産業は、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SA
RS)の感染者が発生したために閉鎖していた中国・北京
にある2つの工場について、31日から操業を再開する。
17日夜に工場閉鎖して以来、14日ぶりの再開で、業績
に影響はないとしている。

再開するのは、ブラウン管の製造会社である北京・松下デ
ィスプレイデバイス有限公司(BMCC、従業員約520
0人)と、照明用蛍光ランプを製造する北京松下照明有限
公司(BMLC、約420人)の2工場だ。

BMCCは7つある生産ラインのうち、31日に2ライン
の操業を再開して工程の安全性を確かめた後、6月2日に
残りのラインを動かす予定だ。BMLCは31日に全面再
開する。

松下電器によると、17―18日に感染が確認された5人
は、いずれも平熱に戻ってから10日間安定した状態が続
いている。「疑似感染」とされた4人はいずれもSARS
ではなく、これとは別に、発熱などで入院した45人につ
いても、2次感染の可能性はなく、退院した。

ただ、感染者5人に加え、感染者と職場や寮が近く「濃密
な接触」があったとされる144人については、職場復帰
を数日遅らせる。

(2003/05/30/20:48 読売新聞WEB版)