新型肺炎、復帰後の元患者から差別訴え80件…香港

読売新聞WEB版
2003/9/4/15:03

 新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)終息後の香港で、病状が回復している元患者が、復帰後の雇用条件などで、偏見や差別を受けているとして、救済を求めるケースが出ている。

 3日付の中国系香港紙「大公報」によると、香港政府の外郭団体「機会平等委員会」に寄せられた訴えは、これまでに80件。患者の搬送中に自分自身も感染したという救急隊員が、回復後も不当に半年間の自宅待機を命じられたとして、不服を訴えた事例なども報告されている。香港の医療関係者は「回復後の患者を通じて感染が広がったことはない」などと指摘し、偏見や差別に結び付くような過剰な反応を慎むように訴えている。(香港支局)

(2003/9/4/15:03 読売新聞)  


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