新型肺炎、今冬初の感染…台湾の研究者隔離

読売新聞WEB版
2003/12/17

 【香港=関泰晴】台湾の衛生当局は17日午前(日本時間同日昼)、記者会見で、台北県の男性医学研究者(44)が、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)に感染したことを明らかにした。SARS感染の確認は今冬、初めて。

 男性は、国防医学院予防医学研究所で、SARS研究にあたっており、今月10日に38・5度の高熱などの症状が現れ、下痢などの体調不良も訴えるなどして、16日に病院で治療を受けた。SARS感染の恐れがあるとして、2回のウイルス検査を受け、陽性反応が出た。

 17日午前に台北市内のSARS感染者を治療する病院に移され、隔離治療を受けている。

 衛生当局は、感染の経緯について、「SARSウイルスの消毒を行っている間に感染した可能性がある」としている。

 男性研究員は今月7―10日にシンガポールを訪れ、SARS関連の国際会議に出席している。家族に外出禁止措置が取られている。

(2003/12/17/13:34 読売新聞)


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