カリキュラムについて

~平成27年度入学生まで適用~


修学期間図

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

  1. 大分大学医学部の理念,教育目的及び目標: 大分大学医学部の使命と存在意義、特に教育に関しての記載です。
  2. ディプロマポリシー:ディプロマポリシーは卒業認定・学位授与に関する方針を明示したもので、学位を取得するために必要な内容が記載されています。
  3. カリキュラムポリシー:カリキュラムポリシーはディプロマポリシーの実現を可能にするための体系的な教育課程の方針です。
  4. 修学期間について:大分大学医学部医学科では5つの修学期間を設け、主にその期間毎に進級判定を行っていきます(例外として1年後期には進級判定有り)。
  5. 各学年、修学期間における注意点:各学年の進級要件、及び注意点を以下に説明しています。 
  6. 大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係:医学教育モデルコアカリキュラムは日本全国の医学部で学習しなければならない必要最低限のカリキュラムを規定したものです。
  7. 医学教育の世界標準化(世界のどこでも質の高い医療を提供するため)に対応するために、カリキュラムが今後、大きく変更される可能性があります。

第Ⅰ修学期
修学期間図

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第1学年前期:大学における、自分なりの学習方法を早く確立して、自己学習(=生涯学習)と問題探求と解決する学習方法を確立すべき時期と考えてください。講義内容は高校の復習的な内容(特に理科系)も数多く含まれています。9月に前期期末試験が実施されます。

第1修学期の科目は再試験がありません。第1学年後期終了時に進級判定があり、前期試験不合格科目数を3科目以内にしておかなければ、第1学年後期の学習が大変になります[第1学年の必修科目及び外国語Ⅱ類のうち習得していない授業科目が7科目(成績を評価する授業科目ごとに数える。]以上あるものは第2学年に進級できません)。

生物学(細胞生物学、分子生物学)では、医学教育コアカリキュラムの内容がくさび形教育として含まれており、専門課程では再度その領域の教育は実施しませんので、注意してください。

第1学年後期:高校の復習的な内容は無くなり、大学で新たに学習していかなければ単位が取得できません。進級判定は通常修学期毎に行いますが、特例として第1学年の必修科目及び外国語Ⅱ類のうち習得していない授業科目が7科目(成績を評価する授業科目ごとに数える。)以上あるものは第2学年に進級できないことに十分留意してください。

第2学年前期:最後の教養教育(準備教育)の時期ですが、第1学年後期の火曜日第1限に受講した遠隔授業と同じ区分の、全学共通科目の単位履修のため、水曜日は旦野原キャンパスでの受講(3時限分=6単位)になります。火曜日第1限にも全学共通科目の遠隔授業があります。つまり、全学共通科目は5時限(=10単位)の授業を受けることができますが、その内6単位を修得しないと進級できません。また1年生で単位取得できなかった科目についても回復試験を受け、規定で必要な単位を修得しなければ進級できません。


第Ⅱ修学期
修学期間図

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第2修学期以降は医学専門教育ですから、学習内容を規定しているものは、医学教育モデルコアカリキュラムです。このカリキュラムは日本国内の医学部で共通のカリキュラムであり、前カリキュラムの80%程度(+20%は各大学独自のカリキュラム)を占めます。

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第2学年後期:いよいよ医学専門教育課程が始まります。学士編入試験で入学した(10名)の新たな仲間が加わります。ここからはすべての科目が必修科目です。この時期も入学時と同様に、教養の時期(第1修学期)と学習方法が大きく変わり、新たに自分なりの学習方法を早く確立することが重要です。人体解剖実習などもあり、6年間で一番ハードな時期かもしれません。まず、分子・細胞生物学、免疫生物学、人体の構造などを学習します。

第Ⅱ修学期から第Ⅳ修学期には、新しい教育方法として、問題解決型学習法(PBL: Problem-Based Learning)(チュートリアル教育)が導入されています。大分大学では、少人数の学生グループが、チューター(学習支援者)のサポートを受けながら、ある事例から学習すべき基礎医学、臨床医学、社会医学に関連した項目をグループで決め、自己学習を行い、さらにグループ学習を行い、学習していく方法です。 この学習法により、実際の医師・医学研究者が行っている問題解決能力+生涯学習の習慣を育む事を目的としています。第2学年後期(第Ⅱ修学期)~第4学年2学期(第Ⅳ修学期)までの19コースで臓器別で問題解決型学習を基本にしたカリキュラムとなっています。

第3学年1学期:ここでは、組織解剖、身体の正常反応(生理学、生化学)を学んだ後(9週)に、病気の原因・本態(病理学、微生物学)や薬物(薬理学)など病態把握に必要な領域を学びます(9週)。その後、免疫・血液(3週)、呼吸器(3週)と臓器別に基礎医学、臨床医学、社会医学のすべての領域を学んでいくことになります。

第2修学期では、第3学年の1学期末に進級判定があり、講義の未履修単位数が6単位以上あるいは実習未履修単位があると留年(=第3修学期に進級できない)となるで注意してください。講義の未履修単位数が5単位以下の場合は、履修修了を認定できる場合があります。


第Ⅲ修学期
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大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第3学年2学期:08 消化器コースが8/22前後から始まります。

第3学年3学期

第4学年1学期

第Ⅲ修学期でも第Ⅱ修学期と同じく、第4学年の1学期末に進級判定があり、講義の未履修単位数が6単位以上あるいは実習未履修単位があると留年(=第3修学期に進級できない)となるで注意してください。講義の未履修単位数が第Ⅱ・第Ⅲ修学期を通じて5単位以下の場合は、履修修了を仮認定できる場合があり、その場合、第Ⅳ修学期(第4学年3学期)に行う試験その他の審査に合格したときは、単位履修の認定が行われます。


第Ⅳ修学期
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大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第4学年2学期

研究室配属 8週 [2/3] : 医学部の講座・研究室あるいは学外研究施設で8週間の研究を実際に行い、リサーチマインドを涵養する。 フィリピン・サンラザロ病院での熱帯医学実習も実施されています。

第4学年3学期

イントロダクトリーⅢ: この学期では、臨床実習にとって必要な診察手技、診断学などの講義・実習を主に行います(臨床実習前教育)。また、全国の医学部学生が臨床実習を開始できるかどうかの評価をするため共用試験(後述)が実施されます。

第4修学期末には、第2修学期、第3修学期に講義未履修単位がある場合は、その試験あるいはその他の審査に合格して、全ての講義・実習単位を履修することに加えて、臨床実習開始前の共用試験と呼ばれる、知識領域を問う Computer Based Testing (CBT) と 知識だけでなく技能、態度・習慣領域を問う Objective Structured Clinical Examination (OSCE) 客観的臨床能力試験に合格しなければ臨床実習が出来ません。これは、医学生が臨床実習で医師と同じく医療行為を行っても良いという医師法を阻却できることを、国民に証明するために必修の評価です。


第5修学期
修学期間図

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第5修学期は臨床実習の期間です。医学教育モデルコアカリキュラムでは診療参加型臨床実習実施のためのガイドラインで実習内容のガイドラインが示されています。現在、医学教育の世界標準化(世界のどこでも質の高い医療を提供するため)に対応するために、カリキュラム特に臨床実習の内容・期間が大きく変更される可能性があります。

大分大学医学部では、診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)をStage I と Stage II の2段階で実習を行っています。