臨床研究の情報公開

本院でルストロンボパグの治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ
~治療中の臨床データの医学研究への使用のお願い~

当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた過去の記録を用います。このような研究は厚生労働省の定めた「臨床研究の関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関する問い合わせ等がありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

【研究課題名】

「ルストロンボパグの効果発現に影響する因子の検討 」

【研究の目的について】

慢性肝疾患では様々の要因によって血中の血小板数の低下がみられ、血小板数が十分でない慢性肝疾患の患者様に観血的な検査や手術を行う際には事前に輸血などで血小板数を増やす治療がされてきました。最近トロンボポエチン受容体作動薬が慢性肝疾患に適応となり、血小板輸血を回避することが可能となってきました。しかし、薬剤を使用するにつれて症例によって効果が患者様によって強く出る方と効果が出にくい方がいることがわかってきました。そこで本研究では、治療が奏功する因子を検討し、また、それによってよりよい治療法の選択や治療のタイミングを明らかにする目的があります。

【使用させていただく組織(試料)等について】

 本院におきまして、既にルストロンボパグの治療を受けられた患者さんの診療記録を医学研究へ応用させていただきたいと思います。なお患者さんの診療記録(カルテ)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認されています。また、患者さんの診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

【使用させていただく研究資料の保存等について】

 本研究では使用させていただいた診療記録につきましては、匿名化した状態で特定のコンピューターに保管されます。研究終了時には保管していたデータを適切な方法で消去します。

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

【研究資金】

 本研究においては、公的な資金である消化器内科学講座の寄付金を用いて研究を行います。患者さんの費用負担はありません。

【本研究に係る利益相反について】

 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。

【研究の参加等について】

本研究へ参加するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に診療記録を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの診療記録は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの診療記録を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の研究責任者までお申し出下さい。

〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1丁目1番地
       大分大学医学部消化器内科学講座  

医員 荒川 光江(あらかわ みえ)
               電話番号 097-549-4411(代表)