実行委員長挨拶

ごあいさつ

日本行動計量学会　第37回大会実行委員長
大分大学・医学部・統計科学講座　

江島伸興

　 大会実行委員を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。第37回大会が大分大学での開催となり、誠に光栄に存じます。日本行動計量学会は人間の行動に関する数量的研究を目的に組織され、多くの研究分野に対する学際的な研究が展開されてきました。新しい数理モデルの構築、既存理論の周辺科学への応用、さらには社会問題解決への貢献などは、幅広い分野の専門家で組織される本学会ならではの活動成果と考えています。多彩な概念やモデルを駆使する柔軟な研究の方向性は、現代の学際的研究には不可欠なものと思われます。
　本大会の会場は医学部キャンパスで開催いたします。周知の如く、最近は医療や医学問題がマスコミに頻繁に登場しています。地域医療での医師不足、救急医療システム、災害医療システム、環境・予防医学、バイオテロや新型ウイルス感染制御などの諸問題が山積しています。このような喫緊の課題に対する行動計量学としてのアプローチを考えることは重要であると思われます。大会セッションや特別シンポジウムではこれらのテーマを取り入れ、医療問題を考えるための人的交流の場にしたいと考えています。理論と応用研究の斬新的な展開のためには、既存の枠組みを超えた人的交流と協同研究への意欲が必要です。この大会を契機として学際的研究グループが組織できることを期待します。
　 堅苦しいことばかりを述べましたが、本大会の懇親会を別府にて行うことに致しました。今回は盛夏中の開催でございますので、皆様には温泉で疲れを取っていただき、懇親会で胸襟を開いて交流ができれば、今後の研究活動の大いなる展開に繋がると思います。企画の案内をご確認の上、多数のご参加を期待いたします。
　本大会の大いなる成果を祈念して、大会準備と運営にあたりたいと考えています。