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お知らせ詳細

平成25年5月1日(水)

◆病態編(病原体)実習◆ 
4月25日の病態編(病原体)寄生虫学実習で生きたマラリア原虫の観察を行いました。
奇しくも、この日は世界マラリア・デーでした。
マラリアはマラリア原虫(Plasmodium spp)によって引き起こされる原虫感染症で、ハマダラカ(Anopheles spp)によって媒介されます。世界で2億人以上が感染し、推定で655,000人(2010年)が死亡したと言われています。熱帯だけの病気と考えられがちですが、かつては日本やヨーロッパでも流行しました。WHOでも全世界マラリア計画(Global Malaria Programme:GMP)を実施し、マラリア予防とコントロール活動を行っています。また、医学科学生諸君にとっても、CBTや国試に出題される重要な疾患です。
ヒトのマラリアの原因になるのは、

4種類の原虫です。毎年、本講座の実習では熱帯熱マラリア、三日熱マラリアの既製スライドを観察していますが、視野の中にそれほど多くの原虫がいるわけではないので、原虫を見つけるのは困難です。今年から、P. yoelli 感染マウスの血液を用いた薄層塗抹標本の作製・観察を新たに加えました。血液塗抹標本の作製技術を学べるだけでなく、ヒトマラリア原虫に比べて視野中に様々なステージの多くの原虫が観察されるので勉強になったと思います。
(スタッフの皆さん、日曜日の早朝から準備ご苦労様でした。)