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お知らせ詳細

平成25年5月3日(金)

◆病態編(病原体)実習◆ 

 3月15日の病態編(病原体)寄生虫学実習(2年生の後半でした)ではヒト糞便中の虫卵検査を行いました。 最低、2種類の虫卵をみつけてスケッチし、教科書を参考にして何の虫卵か鑑別するという課題を提出しました。鑑別の基準は、大きさ、形、色、内容物等が重要になります。写真は実際に観察した鉤虫卵と鞭虫卵の標本です。特徴も記しています。学生諸君の鑑別はほぼ正解でした。
 鉤虫卵に関しては、本学生物学講座の長谷川 英男 教授による遺伝子解析から、アメリカ鉤虫であることがわかりました。(ヒトに感染する鉤虫では、アメリカ鉤虫とズビニ鉤虫が重要です)患者は貧血であったとのことですが、アメリカ鉤虫は小腸粘膜に寄生し吸血します。また、鞭虫は盲腸に寄生し吸血します。近年、寄生虫感染が減ったのに伴い寄生虫を鑑別できない医師が増えていることが指摘されています。寄生虫が減ったとは言え、完全に撲滅されたわけではありません。学生諸君はもう一度おさらいしておいて下さい。

 ※ 貴重な試料を提供していただいた井上 邦光 先生(宇佐高田医師会病院)にこの場を借りてお礼申し上げます。