京都のカラス、鳥インフルエンザウイルスに3次感染か

読売新聞WEB版
2004/04/07/19:31

 京都府は7日、同府亀岡市内で2日に死がいで見つかったカラス1羽から鳥インフルエンザウイルスを検出したと発表した。高病原性かどうか府立医大(京都市)で検査を進めている

 高病原性ウイルスに感染したカラスは京都、大阪両府で計8羽見つかっているが、京都府丹波町の浅田農産船井農場で鶏の大量死が発覚してから1か月以上経過しており、専門家はカラスからカラスへの3次感染の可能性が高いとみている。

 府によると、2日午前10時ごろ、同農場から南東約20キロの亀岡市河原林町の住民が、自宅わきの農園で死がいを見つけて府に届けた。府立医大で7日にインフルエンザウイルスを分離した。死がいは腐敗していなかったという。

 これまでウイルスを検出した8羽はすべて、同農場で死んだ鶏と同じ「H5N1」型と確認されている。

 船井農場周辺では現在、移動制限区域(農場の半径5キロ)の解除に向け、養鶏農家の鶏を対象に安全確認検査が進んでおり、早ければ13日午前零時に解除される。府は「カラスと鶏の感染は切り離して考えており、今のところ、解除時期を延期することはない」としている。

 大槻公一・鳥取大教授(獣医微生物学)の話「船井農場の防疫措置が始まってから1か月以上たち、カラスからカラスへの感染と考えざるを得ない。まだ野鳥に注意する必要があるが、野鳥対策に万全を期せば養鶏場で発生することは考えにくい。終息宣言に影響はないと思う」

(2004/04/07/19:31 読売新聞)


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