奈義ファミリークリニックでの実習レポート（2024年2月5日～2月16日）

大分大学医学部医学科5年生　岸　雅大

この度家庭医療を学ばせて頂く為に、岡山県勝田郡奈義町にある奈義ファミリークリニックで2週間実習をさせて頂きました。奈義町は「三津同盟」で大分県とも深いゆかりのある城下町の津山市中心部から車で20分程の場所にある人口約6000人の町です。他の地方と同様高齢化率は都市部よりも高めですが、合計特殊出生率2.95という驚異の数字で全国からも注目されています。

そんな奈義町での家庭医療ですが、一言でいうと何でも診るという部分が非常に印象的でした。整形疾患から精神疾患、不定愁訴までとにかく患者さんの訴えに深く耳を傾け、解決策を見出していくという医療が実践されていました。診察を見学させて頂く中で特に印象に残ったのはどの先生方も患者さんの解釈モデルをしっかりと引き出そうとされていました。我々医学生も医療面接を学ぶ中で何度も耳にするこの解釈モデルの把握を実際の医療の現場で愚直に体現されている先生方の姿がありました。言葉ではよく使われる「全人的医療」を正に現実のものとして実感することの出来た2週間でした。