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研究紹介


~手術時(2005年3月から2021年2月まで) に摘出された乳がん腫瘍組織の医学研究への使用のお願い~








研究課題

乳癌のリンパ節転移に関わるメチル化遺伝子の網羅的研究

研究について

本研究は大分大学医学部倫理委員会で審議され,大分大学医学部長の許可を得ています。
倫理委員会では「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき,外部委員を交え,
倫理的・科学的観点から審査を行います。

1.研究の名称
乳癌のリンパ節転移に関わるメチル化遺伝子の網羅的研究

2.研究の目的及び意義
【背景】国民の二人に一人がかかり,三人に一人が亡くなるのが癌です.近年,分子標的治療をはじめとして新しい治療法が開発され,治療成績もあがってきていますが,癌の治療を難しくしているのが癌の転移です.将来,癌の転移を抑える治療法も開発されるかもしれませんが,そのためには癌の転移のメカニズムを明らかにする必要があります.現在,癌の転移のメカニズムが全て明らかにされているわけではありません.
【目的】この研究の目的は,癌転移のメカニズムの一部を明らかにすることです.
【意義】癌転移のメカニズムが明らかになれば,それを基にした癌転移の治療法開発のきっかけになると考えられます.

3.研究方法及び期間
【研究方法】
本院で1995年からいままでの間に乳癌の外科的治療をお受けになった患者さんを対象とします.外科的に切除された乳腺やリンパ節は,切除された後,パラフィンブロックというものに加工されます.それから病理組織標本を作製して,病理医が病理診断をつけます.臨床医はその診断を基に,根治性や術後の治療法を検討します.この研究では,病理診断が完了した後のパラフィンブロックを使わせていただきます.パラフィンブロックから癌の部分を切り出し,蛋白質を溶かしてDNA(遺伝子)を抽出します.このDNAに化学的な処理を施し,PCR検査(遺伝子を増幅する検査)を行います.増幅した遺伝子を詳細に調べ,DNAに異常なメチル化が起こっていないかどうかを調べます.

【研究期間】
研究期間は倫理委員会承認日から2026年3月31日までとします

4.研究対象者として選定された理由
本院で乳癌の外科的治療をお受けになった方で,最終の病理診断がついた方は,パラフィンブロックがありますので,対象とさせていただきます.

5.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
この研究に使用させていただくのは,病理診断が完了したパラフィンブロックなので,研究に御協力いただくことで,新たな負担はありませんが,利益も特に生じません.パラフィンブロック中の癌組織が減ってしまいますが,少量であり,追加の病理検査の必要が生じた場合も支障はありません.

6.遺伝的特徴に関する重要な知見
この研究では癌の遺伝子を検査するものであり,遺伝する異常に関する検査はおこないません.

7.健康被害に対する補償および賠償
この研究では健康被害が生じる可能性はありません.

8.研究への参加は自由であること
この研究へ参加するかどうかはあなたの自由です。また,一度参加すると決めた場合でも,いつでも撤回することができます。同意されなくても,研究対象者等が不利益な取り扱いを受けることはなく,当院では同じように最善の医療を提供いたします。
ただし,同意を取り消した時すでに研究結果が論文などで公表されている場合のように,研究結果からあなたを外すことが出来ない場合があります。

9.個人情報等の取扱い
【匿名化の方法】
提供者の氏名を記号などに置き換えて、提供者の氏名が識別できないようにする匿名化を行います。
【公表の配慮】
この研究の結果はきちんと記録し,学会や医学雑誌に発表されることもありますが,あなたのプライバシーに関するすべての秘密を保持することを保証します。

10.試料および情報の保存
【試料】
保存方法:DNAは施錠可能な冷凍庫に保存します.
期  間:上記の試料は,研究期間中保管します.
廃棄方法:大学の規定に則り適切に廃棄します.
【情報(研究に用いられる情報に係る資料を含む)】
保存方法:実験ノートやデータは,紙は施錠出来るキャビネットに,画像データ等の電磁データは大学のサーバにパスワードをつけて保存します
期  間:研究期間中保管します.
廃棄方法:紙はシュレッダーにて廃棄し,データは消去します.

11.他機関への試料・情報の提供
   本研究で収集した試料やデータは他の機関に提供しません.

12.研究資金
本研究においては,公的な資金である大分大学医学部診断病理学講座の基盤研究経費,寄付金を用いて研究を行います。

13.本研究に係る利益相反
本研究は上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭及び個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反」は発生しません。

14.相談等の対応
【相談窓口】
担当者氏名:駄阿 勉(だあ つとむ)
連 絡 先:大分大学医学部診断病理学講座
電話 097-586-5683
【公開先】
大分大学医学部診断病理学講座ホームページ
URL:http://www.med.oita-u.ac.jp/byori1/

 15.取得した試料・情報の将来の研究利用 
この研究で取得した試料・情報について将来別の研究に利用することはありません。

 16.研究に関する情報公開
ご希望があれば,個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障を来たさない範囲内で,この研究計画の内容を見ることができます。詳しくは上記の相談窓口へお問い合わせください。

17.研究組織
【本学(若しくは本院)における研究組織】
所属・職名                 氏名
研究責任者   大分大学医学部診断病理学講座 教授       駄阿 勉
研究分担者   大分大学医学部診断病理学講座 講師       西田 陽登
大分大学大学院医学系研究科 大学院生      芝原 一樹

 

【研究全体の実施体制】
所属・職名                氏名
研究責任者   大分大学医学部診断病理学講座 教授       駄阿 勉
研究分担者   大分大学医学部診断病理学講座 講師       西田 陽登
大分大学大学院医学系研究科 大学院生      芝原 一樹

 

研究責任者氏名  駄阿 勉       
連  絡  先  大分大学医学部診断病理学講座
(電話)097-5686-5683    

 

 

Last updated: 03/26/2022