大分県遠隔画像伝送システム〜Oita Prefecutre Moving Image Transmission System〜

システムの概要

概要

大分県遠隔画像伝送システムは、平成25年度地域医療再生基金によって、整備されました。映像伝送システムと高精細動態管理システム(IP無線を含む)から構成されています。平成26年7月1日より運用を開始し、平成27年9月までに414件の画像伝送が行いました。言葉だけでは、正確に状況を説明することは困難であり、また、本当に状況を伝えたい時には、救命活動で手が離せず連絡することはできません。映像伝送より、百聞は一見にしかずのとおりに正確な様々な情報を医療機関に送ることができます。また、救急車の位置情報がわかることにより、到着までの時間が正確に予想でき、患者さんの受け入れ準備をスムースに行うことができるようになります。平成30年1月現在、4救命救急センター、10消防消防本部(34台の救急車)、ドクターカー3台、ドクターヘリ1機(位置情報のみ)が参加しています。運営は、大分遠隔画像伝送システム連絡協議会で行っています。

沿革

大分大学医学部附属病院高度救命救急センターでは、平成22年4月よりドクターカーへ画像伝送システムを、平成24年5月より高精細動態管理システムを導入しました。平成24年8月から平成26年3月の期間、クラウド型12誘導心電図伝送の実証実験を竹田市消防本部との間で行いました。これらの経験が大分県遠隔画像伝送システムの導入につながりました。

平成22年4月 大分大学医学部附属病院ドクターカーへ画像伝送システムを導入(Sony ロケーションポーター)
平成22年4月 大分大学医学部附属病院に高精細動態管理システムを導入(モバロケ)
平成24年8月
〜平成26年3月
大分大学医学部附属病院と竹田消防本部でクラウド型12誘導心電図伝送実証実験
平成26年4月 大分県遠隔画像伝送システム連絡協議会設立
平成26年7月 大分県遠隔画像伝送システム運用開始(4救命救急センター、10消防本部、救急車30台)
平成28年12月 ドクターカー3台に画像伝送システムを追加搭載
平成29年7月 クラウド型12誘導心電図伝送機能追加
ドクターヘリへ高精細動態管理システム搭載

採用システム

映像伝送システム (V-FAST Live) インフォコム株式会社
高精細動態管理システム(モバロケ) モバイルクリエイト社
クラウド型12誘導心電図伝送システム (SCUNA) MEHERGEN GROUP

救急車には、Windowsタブレット、Webカメラ、GPS付きIP無線機が搭載されます。

 

病院のPC画面では、4分割で表示され、全画面表示も可能です。伝送を始めた車両が赤く表示され、クリックすると映像が表示されます。モバロケの画面では、すべての救急車の状況が一目でわかります。拡大すると正確な位置情報が確認できます。

参加施設

大分県下すべての4救命救急センターと14消防本部の中10消防本部が参加しています。

救命救急センター 消防本部
大分大学医学部附属病院 別府市消防本部
大分市医師会立アルメイダ病院 佐伯市消防本部
大分県立病院 臼杵市消防本部
新別府病院 津久見市消防本部
  竹田市消防本部
  豊後高田市消防本部
  豊後大野市消防本部
  由布市消防本部
  国東市消防本部
  杵築速見消防組合