News 2016

 ◆ オープンキャンパス 模擬授業

 

                                             2016年8月10日
● オープンキャンパス 模擬授業をしました。

 8月10日に開催された平成28年度大分大学進学説明会(オープンキャンパス)にて小林が模擬授業を行いました。
  オープンキャンパスでは、進学を考えている高校生や父兄に対して本学医学科の教育の特色や卒後の資格及び進路に関する説明や入試の説明などが行われ、本学への理解を深めていただきました。また、在学生からの体験談コーナーや本学教員2名による模擬授業を通じて、本学医学科での学生生活(ライフスタイル)がより一層リアリティをもって感じていただけたと思います。

  これまで、感染予防医学講座では過去のオープンキャンパスで研究紹介などを行ってきましたが、模擬授業は初めてです。なるべく普段の授業スタイルに近く、それでも内容は高校生が理解できて興味をもってもられるように工夫したつもりです。感染予防医学講座は現在、「免疫生物学」と「病態編病原体・寄生虫学」の講義・実習を担当しています。

そこで、実際の免疫生物学の講義で使っているスライドとほぼ同じのものを用いて感染症の導入部分を紹介し、本題の「寄生虫学入門 私たちの身近な寄生虫について」というタイトルでアニサキスの話を紹介しました。アニサキスは海産魚介類に寄生する線虫で、人が誤って生食すると激しい胃痛を伴う胃アニサキス症を発症します。私たちの身近なサバやアジなどによく寄生していて、本学の寄生虫学実習では魚に寄生するアニサキスを観察する実習を行っていることを紹介しました。ちょっと気持ち悪いけど、身近にそういう寄生虫がいて、誤って生で飲み込むと胃アニサキス症という病気を引き起こしてしまうことを理解してもらえたと思います。また、大分といえば佐賀関の関サバが全国的に有名でお刺身としても食べられています(関東などではサバの刺身はポピュラーではない)。当講座は、漁協の協力を得て、関サバのアニサキス寄生率が非常に低いことを明らかにしました。また、近年減少している回虫、鉤虫、鞭虫などについても、いまだに県内で感染者が出ていることなども紹介しました。最後に、フィラリア症の特効薬を開発した大村智先生のお仕事の内容についても触れ、多くの患者を救ったことで昨年ノーベル賞を受賞したことも紹介しました。
 寄生虫の写真は気持ち悪かったと思いますが、病気に苦しむ多くの患者を救いたいと願う志の高い高校生に是非受験していただきたいと思います。