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【11月9日開催】平成24年度第3回大分大学全学研究推進機構セミナーの開催のお知らせ

2012年10月31日

      

<日時・場所>
日 時:平成24年11月9日(金) 17:30~19:00 

場 所:大分大学挾間キャンパス  医学部基礎実習棟3階305講義室

    大分県由布市挾間町医大ヶ丘1丁目1番地

講 師:田口 明子 先生

所 属:宮崎大学 医学部 内科学講座 神経呼吸内分泌代謝学分野 准教授

演 題:中枢神経系における代謝調節シグナルの生理的役割


<概要>
老化は生体機能の変化を導く生物体必須の内在性要因である。インスリン/IGFsシグナルは細胞死や増殖等を制御すると共に代謝を調節する主要経路として、これまで主に末梢組織における解析が行われてきた。糖尿病を含む生活習慣病の発症は本シグナルの低下に起因するが、近年の下等動物モデルを用いた研究から、インスリン/IGFsシグナル経路の欠損が寿命を延長し老化を遅延することが示され、この作用が進化的に保存されたものであるかについて注目が集まっていた。我々は、世界に先駆けて哺乳類の脳インスリン/IGFsシグナルの欠失が寿命を延長することを明らかにし、高等動物においては脳のインスリン/IGFsシグナルが寿命・老化のコントロールセンターの一つである可能性を示した。その後、アルツハイマー病モデル動物におけるインスリン/IGFsシグナルの欠損がアミロイドβ--タンパク質の蓄積を軽減し、病態を改善して寿命を延長することも示され、トランスレーショナルな視点からも興味深い研究対象となっている。
老化に伴う特徴的生体機能変化の一つは記憶や学習等の高次認知機能の低下であるが、最近の我々の研究から、脳インスリン/IGFsシグナルの欠損は、このような生理的老化も抑制することが判ってきた。
本セミナーでは、脳インスリン/IGFsシグナルの代謝調節及び老化制御経路の両側面における役割に関して、未発表データーを交えながらご紹介したい。


参考文献:
Taguchi A and White MF. (2008) Response to comment on Brain IRS2 signaling coordinates longevity and nutrient homeostasis. Science, 320: 1012-1013
Taguchi A, Wartschow LM, White MF. (2007)Brain IRS2 signaling coordinates life span and nutrient homeostasis.Science, 317: 369-372.


<交通のご案内>

 交 通 案 内  http://www.med.oita-u.ac.jp/tenuretrack/access/index.html

 

<問合せ先>

 〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1丁目1番地  大分大学全学研究推進機構
担当:助教 徳永 暁憲
Tel :097-586-5137

      

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