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留学報告記

 アメリカヒューストンのベイラー医科大学に留学して早や2か月が経ちました。ヒューストンは大分と同じぐらいの気温で現在30度前後ですが、灼熱の太陽の下、ジリジリと肌が焼ける感じがします。日が長いので8時半くらいまでは明るく夕方からプールに入ることも珍しくありません。5年に1回ほどのハリケーンも今年こそは来るぞ、といううわさで、災害対策なども考えているところです。

 私が留学しているのはベイラー医科大学の中でも関連病院のMichael E. DeBakey Veterans Affairs Medical Centerの消化器内科で、El-Serag教授のもと研究を行わせていただいております。研究内容は疫学研究で、研究デザインやデータ解析、biostatisticsなどを学んでおります。病院とベイラー医科大学本校はシャトルバスで移動可能です。ベイラー医科大学本校においてもGI Grand Roundsという消化器の症例発表やMedicine Grand Roundsという内科全体のレクチャーなどにも参加させていただいており臨床を忘れることはなさそうです。こちらはランチがランチョンのようになっている日もあり、ご高名な先生方が大学を訪れ、特別講演をランチをしながら聴くこともできます。全体として医学生や若手医師への教育が充実しており、知識のアップデートがしやすい環境にあると感じます。当たり前ですがすべては英語で行われており、学生や若手医師も英文論文を片手に発表や議論をしております。

 ところでヒューストンはそもそもどこにあるのか、と思われる方もいるかもしれません。ヒューストンはテキサス州というアメリカの南の方に位置しており、東にはフロリダ、西にはメキシコがあります。全員がカウボーイハットを被っているわけではありませんが、乗馬しカウボーイハットを被るという観光地もあります。大学の30分ほどのところに有名なNASAの宇宙センターもあり、宇宙を身近に感じます。ここからスペースシャトルを打ち上げていると思われそうですが、打ち上げは別の場所であり、ここには管制塔があります。その他ヒューストン動物園、博物館、広い公園などもあり、子供にとっては遊ぶ場所には不自由しません。スポーツではメジャーリーグのAstrosの本拠地であり、近くのスタジアムで試合をやっております。他にもバスケットボール、アメフトなども盛んなようです。

 ベイラー医科大学はメディカルセンターに位置しており、ベイラー医科大学の関連病院の他、テキサス大学のMDアンダーソンも近くにあります。ベイラー医科大学とMDアンダーソンにはたくさんの日本人が研究留学に来ており、同じアパートに住んでいる方もいるため、全く異国に来たという感じはなく、日々日本人諸先輩方にも生活の知恵をいただいています。日本の品物を扱っているお店もありますので、日本と同じものが(やや高いですが)手に入ります。最近は焼き肉「牛角」もオープンし日本と同じように焼き肉を楽しむこともできます。

 こちらの医師の生活を見えている限りでは、疲れ切っている感じは全くなく、ゆっくりと着実に臨床、研究を行っている感じで、そのあたりのことも見ていければと考えております。メトロを利用して帰ることもありますが、帰宅する皆さんニコニコと帰宅しており、日本の働き方との間にも違いがあるのかもしれません。やっと自分のペースで生活もできるようになってきましたので、そろそろ研究の方にも集中したくさんのお土産をもって帰ろうと思います。

 

総合診療・総合内科学講座 塩田星児

 

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