専攻医2年目の後藤亮先生が2023年度大分大学医学部医師会奨励賞を受賞され、12月5日に授賞式が行われました。後藤先生の益々のご活躍を祈念いたします。
以下に後藤先生のご感想を掲載させていただきます。
文責 塩田星児
昨年度当科より投稿した、「Disseminated nontuberculous mycobacterial infection in a patient with idiopathic CD4 lymphocytopenia and IFN-γ neutralizing antibodies: a case report(特発性CD4リンパ球減少症およびIFN-γ中和抗体を有する患者における播種性非結核性抗酸菌症」の症例報告の論文が、大分大学医学部医師会奨励賞を受賞し、授賞式が12月5日に行われました。
本論文は私が初期研修医の総合診療科研修中に経験した症例で、免疫不全者に認めることの多い播種性非結核性抗酸菌症(以下播種性NTM症)の患者において、特発性CD4リンパ球減少症を認めたほか、HIV等の免疫不全がない場合の播種性NTM症に認めることの多い抗IFN-γ自己抗体が陽性となり、2つの病態を併せ持つ大変貴重な症例であることから今回症例報告をさせていただきました。
本論文では、学会発表(医学生・研修医の日本内科学会ことはじめ2022 京都)も行なわせていただき、指導医の塩田星児先生を始め、共著者の先生方に大変お世話になりました。初めての症例報告であったこともあり、論文投稿までのステップの一つ一つが初めて経験することでした。
症例報告の構成、参考論文の検索方法や、その論文の批判的吟味、英文への翻訳などといった初歩中の初歩の事柄より丁寧に指導いただいた経験は、今後のさらなる論文執筆において大きな財産になると思います。
今回の賞の受賞を励みに今後も症例報告にとどまらず、臨床の合間を縫って、日々自分が感じている疑問から臨床研究に繋がらないかを日々探求していきたいと思っております。
本論文はBMC Infectious DiseasesにてOpen accessにて掲載されておりますので興味のある方はご覧いただけると幸いです。
(https://bmcinfectdis.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12879-023-08020-6)
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