よりよい医療への取り組み

新たな治療法の確立し、よりよい医療を患者さんに還元したい。

 新たな治療法の確立によって、よりよい医療を患者さんに還元することを目的として、臨床試験や治験も積極的に参加しています。
新しいくすりは何千というくすりの候補の中から、安全で優れたものだけが選ばれて、広く患者さんに使えるようになります。くすりや医療用具などが有効で安全かどうかを、患者さんや健康な人に協力していただいて調べる試験のことを、「臨床試験」といいます。この臨床試験の中で、くすりや医療用具を国(厚生労働省)から製造販売の承認をしてもらうために行う試験のことを「治験(ちけん)」と呼びます。

臨床試験や治験は安全性は大丈夫なの?

 臨床試験や治験は、ヒトを対象とした試験なので、患者さんの人権や安全性を守るために大変厳しい規則があります。「医薬品の臨床試験の実施に関する基準:GCP」といわれる法律です。治験を実施する製薬会社や病院は、このGCPを厳重に守り、治験を適正に実施することが義務づけられています。また、病院内に設置された「臨床研究審査委員会」で、患者さんの立場に立って倫理的・科学的に問題がないかどうかが検討され、この委員会によって承認された後にはじめて実施できるシステムになっています。
 安全性には十分配慮しておりますが、新しい治療の場合には予想されないような副作用の出ることもあります。試験の内容のついては主治医などから詳しい説明を聞いて充分納得した上で参加していただく必要があります。

臨床試験や治験はだれでも参加できるの?

 それぞれの試験ごとに臨床試験や治験は、安全性を確保し、効果を科学的に解析するために、患者さんの疾患・身体状態により参加できる条件が異なります。したがって、だれでも参加できるわけではありません。