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心臓血管外科領域は進歩が早く、常に革新的な治療法が開発されています。我々は大学病院でありますからその治療法が一般化する前に導入していくと同時に自身も新しい治療法を考案発信していかなければならないと考えています。

数年前、本邦では正式にステントグラフトが使用できる状態ではありませんでしたがグラフトを自費で購入し大動脈の血管内治療をいち早く開始しました。その後、患者さんとともに苦労しながらですが着実に成果をだし、2013年6月には通算500例目の患者さんを治療するに至りました。
ハイブリッド手術室も稼働を始め、ますますカテーテル治療との複合手術が盛んになっていくことと思います。
また3年の準備期間を経て3年前からは5�pの小さい創で弁膜症手術を行う低侵襲心臓手術も開始しました。この治療法も特殊は技術、道具が必要でまだまだ一般施設では行われておりません。その他自己の心臓周囲にある膜を用いて大動脈弁の再建を行う自己心膜大動脈弁再建術は九州で定常的に行えるのは当施設のみで3年間ですでに60例を超える方に施行して患者様に喜ばれています。

他に、当施設は植え込み型補助人工心臓施行施設全国23施設の一つに認定されております。ドナー（臓器提供者）の圧倒的な枯渇で日本の心移植は頭打ち状態です。植え込み型補助人工心臓は心移植に変わる（人の死を前提にしないという意味でも）治療として注目されています。地元で人工心臓を植え込み、安心して生活していただける環境を整えて行こうと思います。
大学病院の再整備がすすんでいます。心臓血管外科病棟はこの春いち早く新病棟へと移り以前とは比べものにならないすばらしい環境で患者さんも医療者も治療に専念できるようになりました。

病院なんて来ない方がいいに決まっています。私も大嫌いです。でも、もしそうせざるを得なくなったら仕方ないですからおいで下さい。どこにも負けない準備をしてお待ちしております。