鹿子嶋 洋明 Yomei Kagoshima


第二の故郷ブータンにて

鹿子嶋 洋明 Yomei Kagoshima (M.D.)

大分大学医学部感染予防医学講座 大学院生

 潰瘍性大腸炎(UC)、クローン病(CD)に代表される炎症性腸疾患(IBD)は、再燃寛解を繰り返し慢性的に経過する難治性疾患であり未だ根本的な原因は不明です。これまでIL-4を産生するTh2細胞やIFN-γを産生するTh1細胞の関与が指摘されていましたが、近年IL-17産生性ヘルパーT細胞であるTh17細胞という新しいT細胞サブセットが発見され、IBDの病態形成に新たな分子機構が提唱されています。MIP-1γ(CCL9)は腸管のパイエル板上皮細胞(FAE)や肝臓で発現するケモカインの一種で、これに対する受容体CCR1はT細胞や樹状細胞に発現しています。これらの免疫細胞は、細胞遊走因子であるMIP-1γの濃度勾配に従って腸管組織や肝臓の炎症部位へ集積してくることが予想されますが、MIP-1γ欠損マウスを用いた研究は未だ報告がなく、その生理的機能は不明です。そこで、私はCRISPR/Cas9システムによるゲノム編集技術で作られたMIP-1γ欠損マウスを用いて、IBDや肝炎の病態形成におけるMIP-1γの生理的役割を明らかにしようと日々研究に取り組んでいます。


研究テーマ
 1. 遺伝子組換えマウスを用いた炎症性腸疾患の病因解明

研究のキーワード
 腸炎、TRAF6、ケモカイン、SLPI、遺伝子組換えマウス

学会活動
 1. 日本内科学会
 2. 日本消化器病学会
 3. 日本消化器内視鏡学会 
 4. 日本炎症性腸疾患学会 

経歴
 2017年 大分大学医学部医学科卒業
 2017年 大分赤十字病院 初期臨床研修医
 2019年 大分赤十字病院消化器内科     初期臨床研修医
 2020年 大分大学医学部附属病院 消化器内科
 2021年 大分県厚生連鶴見病院 消化器内科 
 2022年 大分大学医学部附属病院 消化器内科
 2022年 大分大学医学部感染予防医学講座大学院

コメント