曽我 泰裕 Yasuhiro Soga
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曽我 泰裕 Yasuhiro Soga 大分大学医学部感染予防医学講座 大学院生 |
シグナル伝達分子 TRAF6は Toll-like receptor(TLR)、 IL-1R、 RANK、 CD40などの下流で炎症性シグナルを伝達します。 TRAF6の下流では転写因子 NF-kBの活性化や MAP kinaseを介した転写因子 AP-1の活性化がおこり、炎症性サイトカ インの転写が開始されます。 この時、複数の転写因子が相乗的に働くと考えられています。炎症性疾患の増悪化を抑えるには、炎症シグナルを阻害することが重要ですが、TRAF6はすべての TLRを始め、様々な受容体の下流で炎症の惹起に寄与するため、 TRAF6を阻害することで多数の経路および 転写因子による炎症反応を抑制できると考えられます。 TRAF6を介した炎症シグナルを抑制することができる新規分子の探索を目指し、まず、有用なツールの作製から始めました。代表的な炎症性転写因子である NF-kBおよびAP-1に着目し、これらの活性を同時に定量化できるレポーターアッセイ系を樹立するため、 NF-kBおよび AP-1が活性化されるとそれぞれ異なる蛍光タンパク質(EGFPおよび RFP)が発現するレポーター遺伝子を構築しています。このレポーター遺伝子を恒常的に発現させた細胞株を樹立し、フローサイトメーターで評価できるか検討しています。 LPSや CpG-DNAなどの刺激で TRAF6シグナルを活性化させ、そこに抗炎症性の候補物質を添加する予定です。 |
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研究テーマ
1. 炎症シグナルを可視化するアッセイ系の確立とシグナル調節因子の探索に関する研究

研究のキーワード
炎症、TRAF6、シグナル伝達、フローサイトメーター
学会活動
1. 日本臨床衛生検査技師会
2. 日本検査血液学会
3. 日本血液学会
4. 日本輸血細胞治療学会
経歴
2007年 大分臨床検査技師専門学校卒業
2007年 大分県厚生連鶴見病院 中央検査部臨床検査科
2019年 大分大学医学部感染予防医学講座大学院
研究業績
学会発表:大何回日本分子生物学会(2019年12月)
TRAF6を介した炎症シグナルを定量化するレポーターアッセイ系の樹立と炎症を抑制する新規分子の探索
コメント
仕事と研究を両立して頑張ります。
2021年6月撮影