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ごあいさつ
創薬育薬医療コミュニケーション講座
教 授

中野 重行

本講座は、わが国で初めての「創薬育薬医学講座 Department of Pharmaceutical Medicine」として、平成18年(2006年)4月1日、大分大学初の民間からの寄付講座として開設されましたが、平成23年(2011年)4月1日より「創薬育薬医療コミュニケーション講座 Department of Pharmaceutical Medicine and Communication(PMC)」と改称して、更に5年間延長して運営しております。

現代医療の中で薬物治療の重要性はますます大きくなっております。医薬品は疾病の治療の面で有効でなければなりませんが、同時に安全でなければなりません。したがって、有効性と安全性を臨床試験により科学的に評価するプロセスは必須となります。また、効果的な薬物治療を実現するためには、よりよき医薬品を創るプロセス(創薬)と、製造販売後の医薬品を育てるプロセス(育薬)が共に重要となります。そのためには、わが国内に科学的に信頼できるエビデンスをつくるプロセスである臨床試験の「こころ」を有する医師が数多く育ち、また臨床研究コーディネーター(CRC)をはじめとする多くの創薬育薬医療スタッフが充実し、臨床試験の基盤整備を行う必要があります。また、創薬と育薬に関連した用語やコンセプトは一般市民の方々には理解し難いものが多く、分かりやすく伝える工夫が必要になります。これは、広くとらえると医療コミュニケーションのテーマでもあります。

本講座は学問としての「創薬育薬医学(Pharmaceutical Medicine)」の確立と医療コミュニケーションの学習法の開発ならびに有能な医療スタッフの育成を目指して、教育活動を中心にすえた諸活動を行っております。九州と東京を中心にした活動だけでなく、全国各地において臨床試験の知識・技能・こころを持った医師および創薬育薬医療スタッフを養成するためのセミナーやワークショップを、オンサイトオンデマンドベースで開催しています。

大分大学医学部には、大分医科大学の開学以来、臨床薬理学講座が、また、附属病院には総合臨床研究センターと臨床薬理センターが設置されており、科学的根拠に基づいた薬物治療の研究・教育・診療に取り組んでまいりました。本講座は従来からあるこれらの組織のみならず、日本臨床薬理学会や行政機関とも協働して、また豊の国の医療機関との連携を密にしながら、「創薬育薬医療」と「医療コミュニケーション」の発展に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

Copyright2006 Oita University Faculty of Medicine Department of Pharmaceutical Medicine and Communication