先端医工学研究センター
大分大学
先端医工学研究センター
TEL: 097-586-6273
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  1. 基礎開発部門
     基礎開発部門では、国民の健康と福祉の向上のための高度先進医療の推進に必要な基礎的研究を実施し、臨床応用可能な技術とシステムの開発を行う。福祉を核とする医工連携によって創出される学際的研究の推進・発展を実現すると共に、本部門で得られた研究成果を臨床応用部門および福祉システム部門での治験・応用に活用できる研究を実施する。また、研究成果の特許化、地域への研究活動の情報発信と地場企業への技術移転、および産学連携によるシステムの実用化などを目指す。本部門で行う主な研究内容は、@人工筋肉の開発、A自己人工皮膚の開発、B低侵襲医療デバイスの開発、C生体情報の可視化技術の開発、D食機能デバイスの開発、E視覚・力覚系情報提示技術に関する研究である。

  2. 臨床応用部門
     臨床応用部門は、高度先進医療をより多くの患者に提供するためにヒト疾患および患者、障害者、高齢者などのユーザーに関する高次データーベースを創り、病態解析を行うと共に、ニーズや課題を基礎開発部門や福祉システム部門に提供し、各部門が研究開発した先端的技術、製品(材料・機器)や社会福祉、介護・生活支援システムを臨床治験を通してフィードバックし、修正・改良を繰り返すことによりユーザーに優しく、フィットした新しい支援システムの研究開発を行う。すなわち、内部障害(呼吸器・循環器・消化器障害)、運動機能系障害(脳・神経筋・骨関節障害)、感覚機能系障害(視覚・聴覚・言語・感覚認知障害)などのヒトの機能障害を診断、治療、さらに予防するために必要な先端的な計測・分析技術や機器の開発、再生・代替医療のための材料や機器の開発研究、さらに高度先進医療に必要な再生医療と細胞工学、分子標的治療、診断・治療支援機器の開発研究を行い、トランスレーショナルリサーチにより臨床応用する部門である。

  3. 福祉システム部門
     福祉システム部門では、疾病や加齢などによって生活・行動に制約を受けた人たちのQOLの改善、社会参加、自立を援助するための装置やプログラムの研究開発を行う。本部門の研究は、身体的障害に対する機器等の開発と生活・社会活動支援のためのプログラム開発の2つの要素からなる。これらは、利用者の心身特性および生活環境などを十分に考慮し、誰もが容易に利用できるものでなければならない。さらに、安全性と利便性に優れ、廉価であることが求められる。これらの条件を満足する装置や支援プログラムを開発するため、基礎開発部門や臨床応用部門の研究者との連携・共同研究を積極的に進める。本部門が対象とする研究対象は広範な領域にまたがり、医学、工学、福祉科学のみならず他の学問分野も関係した広い知識と技術の裏付けが求められるため、全学の英知を集めて本部門に要求された目的の達成を図る。