大分大学医学部スキルスラボセンターについて
平成14年に開設された旧大分医科大学スキル・ラボを引き継ぎ、平成22年、
新たに10種類以上のシミュレーターを追加して、現在のスキルスラボセンターが開設されました。
その後も年々需要の高いシミュレーターが追加され、
現在までそれらを使った実習、授業、各種講習会、実技試験等に役立てられています。
沿 革
2002(平成14)年 旧スキルラボ(臨床技能実習室)開設
2010(平成22)年 スキルスラボ・情報棟新設(初代センター長 北野敬明先生)
2015(平成27)年 新センター長 中川幹子先生 就任
2023(令和5)年 新センター長 宮﨑英士先生 就任
2024(令和6)年 新センター長 山本恭子先生 就任
スキルスラボセンターとは?
「スキルスラボ」
なかなか耳慣れない単語でしょう。
今回、初めて耳にした方もいらっしゃるかもしれません。
他大学などでは「シミュレーションラボ」としている施設もあります。
シミュレーション教育は、学習者の技術修得にとても有効な訓練方法として周知され、世界中で行われています。
航空機システムや原子力発電プラントなどにおいても、普通に用いられている訓練のひとつです。
宇宙飛行士の訓練も、シミュレーション教育において行われています。
にもかかわらず、これまで日本の医療システムにおいては、シミュレーション教育はあまり積極的に利用されてきませんでした。
実際に患者に向かって技術を習得していくほうが、効果的であると考えられてきたのかもしれません。
しかし、特に研修の初期段階、このように直接患者を相手として訓練を行うという方法には、リスクが伴います。
そこで、まずはシミュレーターを利用した訓練から導入していくという方法が、臨床のリスクを軽減するためにも有効となるのです。
本スキルスラボセンターでは、基本的な診察、処置、治療のトレーニングを目的とした様々なシミュレーション教育を行うことができます。
医学部学生においては、基本的な臨床技能のトレーニング、診察技術の習得が可能。
研修医や看護師においては、シミュレーターで手技に習熟することによって、円滑かつ安全に臨床研修を行うスキルを養うことができます。
また、専門医においても高度の医療技術を練習できるシミュレーターを用意しています。
本スキルスラボセンターが、医療従事者の臨床技術や質を高めるために、有効に活用されることを祈っています。