1. 核酸の構造ダイナミクスとグアニン四重鎖

DNA・RNAの分子動力学、グアニン四重鎖へのK⁺の結合とトポロジー転移、ゲノム全体におけるG4形成配列への自然選択を研究しています。

研究の背景

DNAやRNAは、よく知られた二重らせんだけでなく、さまざまな構造をとります。グアニンに富む配列は、グアニン四重鎖(G-quadruplex、G4)と呼ばれる四本鎖構造を形成できます。4つのグアニンがフーグスティーン水素結合で結ばれた平面状の「Gカルテット」をつくり、それらが一価の陽イオン(通常はK⁺)を含む中心チャネルの周りに積み重なります。G4形成配列は、テロメア、遺伝子のプロモーター、mRNAの非翻訳領域、ウイルスゲノムなどに見られ、転写・複製・翻訳の制御に関与すると考えられています。

中心にカリウムイオンを持つGカルテット、G4の3種類のトポロジー、ゲノム領域ごとのG4形成配列の維持と排除を示す模式図
(A)Gカルテットと、その積層構造の中心チャネルにあるK⁺イオン。(B)平行型、逆平行型(chair型・basket型)、hybrid型を特徴づける鎖の向きと、構造間の転移。(C)ゲノム領域によってG4形成配列への選択が異なることを示す模式図。いずれも概念図であり、実測データではありません。

研究内容

研究手法

陽的溶媒・陰的溶媒を用いた全原子分子動力学、マルコフ連鎖モンテカルロ法、軌跡の情報理論的解析、大規模な配列集団を対象とするG4形成モチーフの比較ゲノム解析を用いています。

主な関連論文

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