[発行] 大分大学医学部附属病院広報誌発行委員会

新年のご挨拶

 

  明けましておめでとうございます。病院長として4度目の正月を迎えることになりました。本院は大分県の急性期医療、がん診療連携拠点病院として最も信頼を受けています。本年3月末までに3テスラMRI、CT、血管撮影装置など最新鋭の画像診断機器や高規格ドクターカーが導入されます。その他の数多くの機器も更新されます。新政府のゴーサインが出ますと、本年4月から7年間かけて新西病棟建設、新外来棟増築、西病棟と東病棟改築、中央診療棟改築、外来棟改築予定になります。より一層すばらしい快適な病院になる予定です。また本年4月からPET棟を建設し、PET/CT装置、サイクロトロンも導入されます。平成23年〜24年には屋上にヘリポートを備えた救命救急センター棟(災害拠点棟)が建設されます。これらの設備・機器で大分県の急性期医療、がん診療が飛躍的に充実されます。
  PET/CT装置とはPET(Positron Emission Tomography陽電子放出断層撮影、ポジトロンCT)とX線CTを共通の寝台で連結し、一度の検査でPETとX線CTをほぼ同じ位置で撮像する装置です。PETは受診者に放射性薬剤を投与して、その分布をPETカメラで撮像することによってがんや脳、心臓などの病気を診断する方法ですが、放射性薬剤の半減期が短くすぐに無くなってしまいます。それで原則として、医療機関内にサイクロトロンを設置して、自分で放射性薬剤を作って受診者に投与します。PET検査で最も用いられる18FDG(フルオロデオキシグルコース)という放射性薬剤だけは、製薬会社から売り出されています(半減期が2時間しかないので、九州では鳥栖の工場から医療機関に配達されています)。しかし18FDG以外の放射性薬剤に関しては、売り出されておらず、半減期がわずか数分の放射性薬剤もあります。このような放射性薬剤はサイクロトロンを用いて院内製造する必要があります。PET検査は今まで発見しにくかった小さな「がん」も高い確率で見つけ出すことができる画期的な検査方法です。これらの画像診断機器は種々の疾患の早期診断、治療効果の判定、新しい薬剤開発に大変有用です。
  皆様、今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

大分大学医学部附属病院の理念・基本方針

【理 念】

本院は、
「患者本位の最良の医療」を基本理念とする。さらに、高度先進医療の開発と提供をとおして、倫理観豊かな医療人を育成し、地域社会の福祉に貢献する。

 

【基本方針】


本院は、
一 患者本位の医療を実践する。
一 医学、医療の発展と地域医療の向上に寄与する。
一 教育、研究、研修の充実を図る。
一 病院の管理・運営の合理化を推進する。  

 

最終更新日時: 大分大学医学・病院事務部管理課作成