本院で消化管間質腫瘍(しょうかかんかんしつしゅよう)の治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

~再発高リスク消化管間質腫瘍に対する完全切除後の治療に関する研究     「 STAR(スター) ReGISTry(レジストリー)」の追跡調査へのご協力のお願い~

【研究課題名】
再発高リスク消化管間質腫瘍に対する完全切除後の治療に関する研究(STAR ReGISTry)の追跡調査

【研究の対象】
 この研究は以下の方を研究対象としています。
 当院にて消化管間質腫瘍の治療を受けられ、2012年12月~ 2015年12月までに『ハイリスク消化管間質腫瘍(GIST(ジスト) : Gastro(ガストロ)Intestinal(インテスティナル) Stromal(ストローマル) Tumor(テューマー))に対する完全切除後の治療に関する研究(STAR ReGISTry研究)』に同意され登録された方

【研究の目的・方法について】
 GISTは消化管において最も一般的な間葉系腫瘍(かんようけいしゅよう)(腫瘍のうち、脂肪組織などの間葉系と呼ばれる細胞からなるもの)ですが、まれな疾患として認識されています。術後の病理診断で再発のリスクが高いと判断された方には術後補助化学療法としてイマチニブ療法を3年間継続することが一般的に推奨されています。しかしながら、術後の治療効果についてはこれまでに十分な科学的な情報が不足していた背景があり、STAR ReGISTry研究が実施されました。計540人の方にご協力を頂き、まれな疾患であるGISTの術後の治療経過についての実態の解明につながっています。
 本研究では、STAR ReGISTry研究にご参加された方の診療情報を追加で収集し、術後の治療経過についてさらに詳細な情報を取得することを目的としております。

研究期間:倫理委員会承認日 ~ 2026年12月31日

【使用させていただく情報について】
 本院におきまして、既に消化管間質腫瘍の治療を受けられた患者さんのカルテに記録されている診療情報を医学研究へ応用させていただきたいと思います。使用する患者さんの診療情報は、疾患情報、治療情報、副作用の発生状況、GIST再発の有無、二次がん(消化管間質腫瘍とは別のがん)の有無、などです。
なお、本研究は、大分大学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査・承認され、大分大学医学部長の許可を得て実施しています。また、患者さんの診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

【使用させていただく情報の保存等について】
収集した診療情報は論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、紙の資料はシュレッダーにて廃棄したり、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。

【外部への情報の提供】
 本研究の主施設である国立がん研究センター中央病院およびデータセンターである公益財団法人神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センターへの患者さんの情報の提供については、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。なお、国立がん研究センター中央病院およびデータセンターである公益財団法人神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センターへ提供する際は、研究対象者である患者さん個人が特定できないよう、氏名の代わりに記号などへ置き換えますが、この記号から患者さんの氏名が分かる対応表は、大分大学の研究責任者が保管・管理します。なお、取得した情報を提供する際は、記録を作成し大分大学医学部腫瘍・血液内科学講座で保管します。また、大分大学医学部長宛へ提供の届出を行い、提供先へも提供内容がわかる記録を提出します。

情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称
大分大学医学部附属病院 腫瘍センター 講師
大津 智 (おおつ さとし)

国立がん研究センター中央病院
西田 俊朗 (にしだ としろう)

【患者さんの費用負担等について】
本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

【研究資金】
本研究においては,公的な資金である国立がん研究センター研究開発費(課題番号:31-A-14、課題名:希少がんの治療成績向上のための診療実態の把握と基盤整備に関する研究、代表者名:川井章[所属:国立がん研究センター中央病院])によって実施いたします。本学の研究資金は特に必要としませんが、本学にて負担する費用が発生した場合は大分大学医学部腫瘍・血液内科学講座の寄附金にて負担します。

【利益相反について】
 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。

【研究の参加等について】
本研究へ診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。

【研究組織】
 【本学(若しくは本院)における研究組織】
               所属・職名        氏名
研究責任者 大分大学医学部附属病院 腫瘍センター 講師 大津 智
研究分担者 大分大学医学部腫瘍・血液内科学講座 准教授 廣中 秀一
大分大学医学部附属病院 腫瘍内科 病院特任助教 西川 和男
大分大学医学部附属病院 腫瘍内科 病院特任助教 小森 梓
大分大学医学部附属病院 腫瘍内科 医員 稲墻 崇


 【研究全体の実施体制】
研究代表者
西田 俊朗 国立がん研究センター中央病院

研究事務局
平野 秀和 / 本間 義崇
国立がん研究センター中央病院消化管内科

統計解析責任者
鍵村 達夫
公益財団法人神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センター

【お問い合わせについて】
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
大分大学医学部附属病院 腫瘍センター
 電 話:097-586-6275
 担当者:研究責任者 大津 智(おおつ さとし)

2021年05月28日