看護師特定行為統括センター

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修了生のメッセージ

6新病棟 信原 美樹

私は呼吸器内科、呼吸器外科病棟に所属し呼吸器疾患患者の看護の提供、また、2020年からはCOVID-19感染者の看護にも関わっています。患者の状態を不潔区域から清潔区域にいる医療者へ情報提供して指示を待つ中、COVID-19感染者が刻々と重症化していくのを目前にしながら医療逼迫ですぐに対応できない状況もあり、ジレンマを感じていました。当院でも医療行為におけるタスクシフトが進んでいます。特定看護師を目指すことで、医学的知識や臨床推論を学び医師の診断過程に対して理解をすることで、質の高い看護の提供やチーム医療の充実に繋がるのではないかと考え、特定行為研修を受講しました。

働きながら1年間の研修を受講することは非常に大変でしたが、病棟で患者の動脈血ガス分析や呼吸器設定について医師と協議した際に、医学的知識が深まっている事を実感することができました。来年度からの特定行為を実践に向け、医師と協力して、適切な診断・治療が行えるような的確な情報提供ができるように研鑚していきたいと思います。また、後輩育成を行うことによって呼吸器管理における個々のスキルを底上げすることで、病棟での呼吸器関連に関する看護の質の向上も目指していきたいと思います。

3新病棟 徳丸 裕子

私は現在心臓血管外科病棟で勤務しています。日々の看護実践において、刻々と状態が変化する患者や術後患者へのタイムリーかつきめ細やかな看護が必要とされる中、タイムリーな医療や看護が提供できていないと感じることや、これで良いのか、判断は間違っていないのか、もっと早く対応できたのではないかと自己の知識や技術の未熟さを痛感することがありました。そんな葛藤を抱いている中、本研修について知る機会があり、受講を決意しました。

研修では病態や解剖生理、薬理、臨床推論、医師の思考過程などを学び、より広い視野で患者の状態を評価することの大切さ、今後予測される病状の変化についてエビデンスに基づき考えることの重要性について学びました。また、演習や実習、グループワークを通して、患者の全体像を捉えることや「診る」と「看る」の視点を持つことが大切であると再認識しました。

今後は研修での学びを活かして、重症化防止や重症患者の回復を促進できるような視点を持ち、「治療」と「生活」の両面から患者を支えること、チーム医療の一員として院内や地域の医療・看護の質の向上に貢献できることを目標に日々精進していきたいと考えています。

集中治療部 小田 依里香

私は現在、集中治療部で勤務をしています。また、RRTの一員として医師とともに患者状態をアセスメントし、スタッフが安心して看護ケアを行えるように支援をする役割も担っています。より専門性の高い看護実践能力を培うためには、どのようにするべきか悩んでいたときに、当院で特定行為研修が開講されることを知りました。

研修では、約8か月間に渡り、講義やグループワークを通して、専門性の高い医学的知識と臨床推論、医師の思考過程について学びました。その後、約3ヶ月間の実習がありました。これまで看護師として培ってきた知識や技術との違いに戸惑いや困難さを感じることも多々ありましたが、指導医の先生方をはじめ多くの方々の支援を頂き、ひとつひとつ乗り越えることができました。

研修を通して、特定行為の実践は、患者に対して安全安楽な医療をタイムリーに提供できることに繋がると実感すると共に、看護師としてのやりがいも改めて感じることができました。今後は、特定行為看護師としての自覚と誇りを持ち、当院並びに地域の、よりよい医療の提供へ、還元できるよう、日々学習を続けて、役割を発揮していきたいです。

集中治療部 小野 香苗

「医師の考えがわからない」…患者さんの病気を治したい、少しでも元気になってもらいたい、という思いは同じはずなのに、なんとなく医師の考えていることがわからない…。私は日々の業務の中で、この“なんとなくわからない”というもやもやを感じることが少なくありませんでした。このもやもやの原因である漠然とした疑問、知識不足を克服したいと思ったことが、私が特定行為研修の受講を決心したきっかけのひとつです。

研修では、専門性の高い医学的知識と医師の思考過程を主に学びますが、臨床検査や薬理学、社会福祉など広く学ぶことができました。そのため、医師のみでなく、患者さんを取り巻く他職種についても理解を深めることができました。知識と技術の習得や病態判断能力の向上、医師をはじめとした他職種への理解は、医療チームの中で必ず活かせると感じています。

通常業務を行いながらの研修は決して楽ではありませんでしたが、とても新鮮な時間でもありました。疾病構造や医療制度の変化に伴い、看護師に求められるニーズが多様化していることも実感しました。研修を修了した今は、患者さんのためにタイムリーで効果的な医療・看護を提供する新たな看護師像を思い描いています。研修での学びとあらためて見出した看護師のやりがいをもって、自分の役割を発揮していきたいと思います。

 
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