2019年度医学部国際交流事業 カトマンズ大学医学部口腔顎顔面外科との共同研究

2019 年 9月8日・9日にネパールのビラツナガルのノーベル医科大学にて、住民の口腔がん調査を行った。この活動は本学医学部とカトマンズ大学医学部の学部間協定に基づくもので、大分大学医学部口腔外科からは河野憲司教授、阿部史佳助教、川村和宏助教の 3 人、カトマンズ大学医学部からは口腔外科医のアパダヤ教授、チャウラシア講師、口腔病理医のシリ医師、ノーベル医科大学の歯科医師らが口腔検診を実施した。 ビラトナガールはインドとの国境近くの町で、噛みタバコやアレカナッツなどの発癌性嗜好物を使用する習慣があり、口腔癌の発生頻度が非常に高いことが知られている。今回、ビラトナガルの住民400人の口腔内を診察したところ、51人(12.8%)に口腔潜在的悪性疾患(口腔がんの前駆病変)を認めた。当科が毎年、大分県内で行っている口腔がん検診での口腔潜在的悪性疾患の頻度は約5%である。ビラトナガール住民の口腔潜在的悪性疾患の保有率は日本人の約2.5倍と高頻度であった。

2020年度もビラトナガールを訪れ、口腔検診と同時に口腔粘膜細胞の採取を予定している。今回の活動は大分合同新聞、ノーベル医科大学新聞に掲載された