研究 research


◆蚊媒介性ウイルス疾患

はじめに

 デング熱、チクングニア熱、ジカ熱、日本脳炎などは蚊によって媒介されるウイルス性疾患である。これら疾患を引き起こす病原体はデングウイルス、チクングニアウイルス、ジカウイルス、日本脳炎ウイルスなどの節足動物媒介性ウイルス(arthropod-borne virus) であり、通常アルボウイルス(arbovirus)と呼ばれる(表1)。
 近年、世界的な交通網の発達に従い、ヒトや動物の移動が加速度的に早くなったため、アルボウイルス感染症の輸入症例は明らかな増加傾向にある。国内のデング熱患者は、2013年において海外帰国者による249名の輸入感染が報告されたが、2014年に東京の代々木公園を源とする海外渡航歴のないデング熱患者が160名報告された[1]。かつてデング熱は1942年から1945年にかけて、長崎、佐世保、福岡、広島、呉、神戸、大阪などの西日本の諸都市で国内流行したが、以来69年ぶりの国内感染、流行になった。チクングニア熱はこれまでに日本国内での感染はないが、2006年にスリランカから帰国後に発症した輸入感染症例が2例報告されている。ジカ熱もこれまでのところ国内感染はないが、2013年にフランス領ポリネシアから、さらに2014年にはタイからの輸入感染症例が報告されている。また、日本脳炎は国内での患者数はワクチンの普及により激減しているものの、東南アジア諸国では依然として流行しており、国内で再流行する可能性が消えたわけではない。
 デングウイルスはもともと中南米、東南アジアなどに常在していたが、その感染域が拡大し、世界中でデング熱の発症件数は過去50年で30倍以上に増えている。その一因としてグローバル化によるウイルス媒介蚊の生息域の拡大が指摘されている。同様に、チクングニア熱、ジカ熱の流行地域、患者数も世界的に拡大、増加傾向にある。本稿では、これらウイルスの性状、引き起こされる疾患の臨床症状、検出法、媒介蚊の特徴および治療法などについて概説する。

 
蚊媒介性ウイルスの性状

 
デングウイルス、ジカウイルス、日本脳炎ウイルスはフラビウイルス科フラビウイルス属に分類され、チクングニアウイルスはトガウイルス科アルファウイルス属に分類されるプラスの極性を持つ一本鎖RNAウイルスである。これらのウイルスはいずれも感染蚊による吸血によってヒトへの感染が成立する。主な臨床症状は熱性疾患であるが、疾患ごとに典型的な症状を伴う。また、たとえこれらウイルスに感染しても通常は症状を示さない不顕性感染の割合が高いと考えられている。

デング熱の症状
 デング熱の特徴は、突然の発熱、頭痛、筋肉痛・関節痛、発疹である。感染初期の発熱期には点状出血性皮疹がみられ、回復期にはハーマンズラッシュ(Herman’s rash)と呼ばれる、赤みを帯びた皮膚に白色の点状斑が散在する所見がみられる(図1)。一部の感染者では重症化(デング出血熱:DHF)し、さらにごく一部では生命を脅かす症状(デングショック症候群:DSS)を呈することもある。重症化のメカニズムは完全には解明されていないが、デングウイルスの4つのセロタイプ(DEN1〜DEN4)の1つに感染した後、異なるセロタイプに再感染することで引き起こされることが知られている。従って、デング熱が治癒してあるセロタイプに終生免疫が獲得されても、異なるセロタイプに再感染することのリスク管理は重要である。

チクングニア熱の症状
 チクングニア熱の初期症状は、デング熱に非常に似る。中でも発熱と関節痛は必発である。回復後も数ヶ月間から半年間ほど関節痛が持続し、日常生活に支障をきたすことがある。関節痛は四肢に強く現れ、手首、足首、指趾、膝、肘、肩の順に多く、関節の炎症や腫脹を伴う場合もある。発症した場合は高確率で発疹が現れる。

ジカ熱の症状
 ジカ熱では、発熱、皮膚の発疹、非化膿性結膜炎による眼充血等の症状が出現する。妊婦が感染することで胎児に経胎盤感染が起こり、新生児に小頭症が引き起こされる。また、成人が感染した場合、まれに末梢神経の障害がおこるギラン・バレー症候群が引き起こされる。ブラジルでは、2015年から2016年までに、小頭症または中枢神経奇形6480例が報告され、このうち182例は死亡報告であった。一方、ジカ熱患者のギラン・バレー症候群は、2013年から2014年にフランス領ポリネシアで42人、2015年にブラジルのバイーア州で42人、2015年から2016年にコロンビアで220人、エルサルバドルで死亡者5人を含む136人が報告された[2]。
 ジカウイルスに男性が感染した場合、ウイルスが精液中に数ヶ月に渡り確認されることがあるため、性行為により感染が広がる恐れがある。

日本脳炎の症状
 日本脳炎では発熱、頭痛、めまい、嘔吐などの症状が現れる。小児の場合、腹痛や下痢が認められることが多く、その後意識障害や痙攣が現れる。死亡率は20〜30%で、特に小児で死亡リスクが高い。生存しても30〜50%に神経学的後遺症が残存する。ワクチンの普及により、日本での患者数は、1966 年の2017人をピークに減少し、現在では毎年10人以下となっている。しかしながら、世界的には年間3.5〜5万人が感染し、1〜1.5万人が死亡していると報告されている[3]。


ウイルス感染者の診断法・検査法


 デングウイルス、チクングニアウイルス、ジカウイルス、日本脳炎ウイルスの基本的な検出法として、血清サンプルなどよりRNAを精製し、RT-PCR法(reverse transcription-polymerase chain reaction)により、ウイルス遺伝子の検出を行う方法がある[4,5]。さらに、RT-LAMP (reverse transcription-loop-mediated isothermal amplification) 法を用いれば、RNAを精製することなく短時間で感染の有無を確認することができる[6] (図2)。なお、デングウイルスのセロタイプの鑑別診断が必要な場合には、セロタイプ特異的RT-LAMP法(図3)あるいはRT-PCR法を実施する必要がある。
 血清学的検査法として、Bio-Rad社のNS1 Ag Stripは、患者血清中のデングウイルス非構造タンパク質であるNS1(non-structural protein 1)抗原を検出できる。NS1陽性であれば、血清中のウイルス粒子の存在を証明するものであるが、ウイルス血症期間中の感染早期に限られる。一方、Panbio社のDengue Duo Cassetteによる免疫クロマトグラフィー法を用いた検出法もある。この方法ではデングウイルスの感染初期を示すIgM抗体に加え、IgG抗体の検出により、感染歴を含めた長期間のモニターが可能である。


アルボウイルスの媒介蚊


 デングウイルス、チクングニアウイルス、ジカウイルスを媒介する蚊はヤブカ属のシマカ亜属であるネッタイシマカやヒトスジシマカであり、水たまりや古タイヤにできた小さい水域で発生、生育ができる。日本国内にもヒトスジシマカやその亜種が生息しており、これらのウイルスに感染することが示されており、ウイルス媒介能が示唆される[7]。
 一方、日本脳炎ウイルスはイエカ属のコガタアカイエカなどによって媒介される。アカイエカは水田などの比較的広い水域で発生する。


アルボウイルス感染症の予防薬


 デング熱、チクングニア熱、ジカ熱に対する有効なワクチンは現在開発途中である。日本脳炎に対するワクチンはすでに実用化されている。2017年2月に米国立衛生研究所(NIH)はアルボウイルス感染症のみでなく、マラリアなどの寄生虫感染症も含めた、全ての蚊媒介感染症を予防するワクチンとしてAGS-vの第T相臨床試験が開始されたことを発表した。AGS-vは特定の病原体を標的にするのではなく、蚊の唾液を標的にする新たなコンセプトに基づく予防薬である。このワクチンは蚊の唾液線由来の4種類の合成タンパク質を含有しており、誘導された抗体は蚊の吸血時の免疫反応を調節するように設計されている[8]。

デングワクチン
 デングウイルスには4種のセロタイプが存在する。これらセロタイプ間の交差防御力は低く、単価ワクチンの投与では感染が増強する恐れがあるため、全ての種類の中和抗体を上昇させておく必要がある。また、近年デングウイルスの分離株に変異が報告されており、この変異がワクチンの効果を無効化するのみでなく、デング出血熱を誘導する可能性が指摘されている。
 サノフィパスツール社は2014年に世界初の4 価デングワクチンDengvaxiaを開発した。2015 年にはメキシコで認可され、現在も、その他の流行国でDengvaxiaの長期追跡試験が実施されている。

チクングニアワクチン
 弱毒化生ワクチンの治験、チクングニアウイルスのカプシドとエンベロープをコードしたDNAワクチンやウイルス様粒子ワクチン[9]の開発が行われているがいまだ実用化には至っていない。

ジカワクチン
 これまでに、組換えワクチンや不活化ワクチンによるマウスの感染防御効果が認められている。近年では、脂質ナノ粒子でカプセル化されたジカウイルスのpM(前駆膜)およびE(エンベロープ)糖蛋白をコードするmRNAワクチンが非ヒト霊長類やマウスに強力で耐久性のある中和抗体を誘導できること、このワクチンを投与することで、非ヒト霊長類やマウスをジカウイルス感染から予防できることが示されている[10,11]。
 さらに、ジカウイルス感染症に有効な薬剤のスクリーニング解析も盛んにおこなわれており、bortezomib やmycophenolic acidなどの既存の抗フラビウイルス薬や条虫駆除薬であるniclosamideが細胞実験においてジカウイルス複製を抑制すること[12,13]、新規C型肝炎治療薬であるsofosbuvirがマウス実験においてジカウイルスによる感染死を抑制すること[14]が明らかになっている。

日本脳炎ワクチン
 従来型の日本脳炎ワクチンは、わが国では1954年から使用されている。生きたマウスの脳でウイルスを増殖させ、ワクチン材料としていた。しかし、発熱、頭痛、痙攣、運動障害などの症状を伴う急性散在性脳脊髄炎(ADEM)との因果関係が指摘されたことから、アフリカミドリザルの腎臓細胞から樹立された細胞株、Vero細胞内でウイルスを増殖させ、その細胞上清を不活化させ、ワクチン材料とする新たな日本脳炎ワクチンが開発されている。
 現在、国内の日本脳炎患者数が毎年10人以下となっているのはワクチンの効果によることは間違いない。しかし、東南アジアを中心として、世界的には年間3〜5万人が感染すると報告されている。また、我が国の多くの家畜豚より日本脳炎ウイルスが検出されることから、定期予防接種がなければ国内での流行は避けられないことを念頭におく必要がある。


アルボウイルス感染症の予防対策


 アルボウイルス感染を防ぐためには個人対策と集団対策が必要である。個人対策では蚊に刺されないようにすることが重要であり、このための4つの注意事項は4Dと呼ばれている。日の出、日の入り(DUSK AND DAWN)の時間帯には蚊の活動に注意すること、肌を露出しないよう長袖、長ズボンや帽子を着用する(DRESS)こと、ディート(DEET)などの忌避剤を使用すること、また、蚊の生育場所になる、民家の周囲に存在する水たまりや空き缶などに溜まった雨水を除去(DRAIN)することが必要である。集団対策としては国や地方自治体などによる大規模な実施対策が必要である。例えば、多くのヒトが集まるようなイベントが企画される公園の媒介蚊を計画的に駆除することなどが挙げられる。媒介蚊の駆除にはピレスロイド系の薬剤煙霧・噴霧(図4)などが用いられる。


アルボウイルス感染症流行地域の拡大


 以前、マラリアは東南アジアで猛威を振るっていた。しかし、都市化が進むにつれてハマダラカ幼虫の発生源が減少し、現在は未開な森林地域に限局している。一方で、都市化が進むことによる人口密度の上昇やネッタイシマカの増加に伴い、デング熱の感染は拡大傾向にある。東南アジアでは、アルボウイルス感染症が小児科領域の重要な感染症の一つとなっている[15]。
 デング熱は、かつて東南アジアに限局されていたが、アメリカ大陸、西太平洋に拡大し、現在、これらの地域は非常に深刻な影響を受けている。2013年には、アメリカのフロリダ州で患者が発生した。次いで2014年以降はクック諸島、フィジー、マレーシア、バヌアツで患者数が増加傾向を示している。2015年には、フィリピンで16万9000人、マレーシアで11万1000人以上、ブラジルで150万人、インドのデリーで1万5000人の感染者が報告され、その大流行を世界中に印象付けた[16]。アフリカでのデング熱患者数の詳細は明らかにされていないが、デング熱患者の報告が出始めると、流行国が短期間に増加し、すでに34か国がデング熱の浸淫地となっている[17]。このようにデング熱患者数、流行国数は増加傾向にある。
 チクングニア熱は1952 年にタンザニアで初めて確認されたが、アフリカでの散発的発生に留まっていた。しかし、2005年にコモロ諸島で流行し、その後インド洋のモーリシャスを初めとした島国への流行の拡大が報告された。特にレユニオン島では、2005年3月から2006年2月までに、15万人以上の患者が発生し、死者237人が報告された。もともとアフリカでチクングニアウイルスを媒介していたのはネッタイシマカであったが、レユニオン島の大流行の主要媒介蚊はヒトスジシマカであった。変異がおきたことで、媒介蚊や病原性が変化した可能性も示唆されている。次いで2006年にかけ、インド洋諸島国、インド、スリランカに流行が拡大し、現在もその感染地域は拡大傾向にある[18] (図5)。
 ジカウイルスは、1945年にナイジェリアで初めて感染患者が確認され、1947年にウガンダで初めてウイルスが単離された。2007年にミクロネシア連邦のヤップ島で大流行が起こった[19]。2013年から2015年にかけて、ニューカレドニア、フランス領ポリネシア、およびイースター島で大流行が発生した。ジカウイルスは2013年にはブラジルへ到達し、ほどなくして中南米に拡大した[20]。2015年にはブラジルで大流行をおこし、妊婦のジカウイルス感染による新生児の小頭症の発症が明らかになった[21-25]。現在では、その感染域は北米にも拡大している(図5)。


おわりに

 かつては蚊媒介性ウイルス疾患のほとんどは熱帯・亜熱帯地域に限局していた。しかし、昨今ではデングウイルス、チクングニアウイルス、ジカウイルスなどに海外で感染したという輸入症例が多く報告されている。このような蚊媒介性ウイルス疾患の拡大はわが国のみならず、世界中でみられる傾向である。
 現在、上記ウイルスの感染症に対する研究は世界中で精力的に進められており、有効なワクチンや治療薬が登場する日も遠くはないと考えられる。しかし、これらが完成するまでに国内大流行が起これば大混乱を起こすことは必至である。わが国では、2014年のデング熱国内感染症の報告を受け、臨床の現場で一時デングウイルスNS1抗原や抗ウイルス抗体の検査試薬が不足し、再興感染症に対する脆弱性が浮き彫りになった。これまで積み重ねられてきた研究データより、今後わが国でもデングウイルス、チクングニアウイルス、ジカウイルスなどが国内流行を起こす可能性は十分にあると考えられる。アルボウイルス感染症の流行に備えた個人対策の啓蒙と有事の場合には速やかに集団対策を取れるように国および自治体などがあらかじめ対応策を立てておくことが肝要である。

参考文献

1.       国立感染症研究所 デング熱国内感染症例の積極的疫学調査結果の報告
http://www.niid.go.jp/niid/ja/id/693-disease-based/ta/dengue/idsc/iasr-news/5754-pr4252.html
2.       厚生労働省検疫所ホームページ FORTH|新着情報|ジカウイルス感染症の発生状況(更新6)
      http://www.forth.go.jp/topics/2016/03221507.html
3.       厚生労働省検疫所ホームページ FORTH|お役立ち情報|感染症についての情報|日本脳炎http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name46.html
4.       Morita K, Tanaka M, Igarashi A. Rapid identification of dengue virus serotypes by using polymerase chain reaction. J. Clin. Microbiol. 1991; 29: 2107.
5.       Nicolini AM, McCracken KE, Yoon JY. Future developments in biosensors for field-ready Zika virus diagnostics.
     J Biol Eng. 2017;11:7.
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7.       Srisawat R. Phanitchat T, Komalamisra N et al. Susceptibility of Aedes flavopictus miyarai and Aedes galloisi mosquito species in Japan to dengue type 2 virus. Asian Pac. J. Trop. Biomed. 2016; 6: 446.
8.       NIH begins study of vaccine to protect against mosquito-borne diseases | National Institutes of Health (NIH). https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-begins-study-vaccine-protect-against-mosquito-borne-diseases.
9.       Akahata W, Yang ZY, Andersen H et al. A virus-like particle vaccine for epidemic Chikungunya virus protects nonhuman primates against infection. Nat. Med. 2010; 16: 334.
10.     Richner JM, Himansu S, Dowd KA et al. Modified mRNA Vaccines Protect against Zika Virus Infection. Cell 2017; 168: 1114.
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12.     Barrows NJ, Campos RK, Powell ST et al. A Screen of FDA-Approved Drugs for Inhibitors of Zika Virus Infection. Cell Host Microbe 2016; 20:  259.
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16.     厚生労働省検疫所ホームページ FORTH|最新ニュース|2016年|デング熱と重症型デング熱について
     http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2016/08040950.html.
17.     Amarasinghe A, Kuritsk JN, Letson GW et al. Dengue virus infection in Africa. Emerg. Infect. Dis. 2011; 17: 1349.
18.     国立感染症研究所感染情報センターホームページ チクングニアQ&A 感染症情報センター
      http://idsc.nih.go.jp/disease/chikungunya/aboutQA/about.html.
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20.     Faria NR, Azevedo Rdo S, Kraemer MU et al. Zika virus in the Americas: Early epidemiological and genetic findings. Science 2016; 352: 345.
21.     Brasil P, Pereira JP Jr, Moreira ME et al. Zika Virus Infection in Pregnant Women in Rio de Janeiro — Preliminary Report. N. Engl. J. Med. 2016; 375: 2321.
22.     Li C, Xu D, Ye Q et al. Zika Virus Disrupts Neural Progenitor Development and Leads to Microcephaly in Mice. Cell Stem Cell 2016; 19: 672.
23.     Miner JJ, Cao B, Govero J et al. Zika Virus Infection during Pregnancy in Mice Causes Placental Damage and Fetal Demise. Cell 2016; 165: 1081.
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