News 2024

 ◆ Thai訪問
Chulalongkorn University、Mahidol University、Mahasarakham University、Srinakharinwirot University

2024年8月16日-27日

8月16日〜27日にThaiを訪問しました。

 昨年8月以来、1年ぶりにタイの協定校3校と新たに協定を検討する1校を訪問しました。新しい首相が決まったばかりのタイですが、若きペートンタン首相のもと政治が安定して、日本との学術交流がますます活発になることを祈ります。
 今年の4月から7月まで、タイの協定校から10名の学部学生を本学医学科の研究室配属に受け入れましたが、今回の訪問でその多くの学生と再会することができました。 MSUではシンポジウムに参加させていただき、ラオスから呼ばれた先生と私が研究発表させていただきました。Chulalongkorn大学では、医学部と理学部の合同セミナーで私と内田先生が発表の機会をいただきました。Mahidol大学のSiriraj病院では、今年の5月ー6月に本学医学科の学生を研究室配属生として受け入れてくださった先生方にお会いすることができました。6月に40名ほどのタイの医学部関係の先生方が大分大学を視察に来られました。その際、意見交換したSWUの先生を今回訪ね、本学とMOUを結びたいというお話をいただきました。同じく、6月に大分でお会いしたMahidol大学のCNMIの先生も訪ね、今回初めてCNMIの病院やラボ、学生寮、ジムなどを見学させて頂きました。


マヒドン大学医学部シリラート病院


 今年の研究室配属期間中、本学の椎名優里さんと武田和奈さんはマヒドン大学医学部シリラート病院に短期留学させていただきました。受けれてくださったのが、生化学のVarodom Charoensawan先生と免疫学のWatip Tangjittipokin先生でした。今回、シリラート病院を訪問して、まず両先生にお礼の挨拶と、こちらの研究紹介をさせていただきました。また、研究室も見学させていただきました。両先生から本学の学生が研究に熱心に取り組んでいたというお話を伺い安心ました。次回も是非受けれていただければ嬉しいです。シリラート病院医学部国際交流課ではPatsu Supakajohnwanich氏と今後の交換留学生受け入れについて話し合いました。打ち合わせには、バンコクオフィス(医・分子病理)の内田先生、今年本学で受け入れたTutor君、Rallyさん、Preemさんに加え、昨年大分に来たNathくんとAtsukiさんも参加してくれて賑やかな再会になりました。Nathくん、Atsukiさんともう一人の学生は、来年初めに大分大学医学部のポリクリに参加する予定です。基礎と臨床のプログラムに同じ大学を選ぶのは大変稀だそうで、NathくんとAtsukiさんは本当に大分大学のことが気に入ったんですね。
 これまでは、大分大学がシリラート病院医学部生を受け入れるだけでしたが、今年から本学の学生もシリラート病院に留学して、いよいよ本格的な交換留学が始まったと言えます。それぞれの国で、受け入れ校の学生が留学生を助けている様子を見ると、友情が芽生え始めたのだなと実感します。友情は買えるものではありません。末永く大切にして欲しいです。また交流のバトンを後輩に引き継いでいってほしいと思います。それと、今年度からマヒドン大学の学生を本学の臨床の授業(ポリクリ)に受け入れる話が現実になろうとしています。これも本学とマヒドン大学の国際交流を深化させる意味では重要なイベントだと言えます。今後もマヒドン大学が本学の重要なパートナー校であることは間違いありません。
 

  生化学講座 Varodom先生(右)

 免疫学講座 Watip先生(左)

Atsuki Nath Rally Preem Tutor

マヒドン大学医学部ラマティボディ病院 Chakri Naruebodindra Medical Institute (CNMI)


 6月に大分大学医学部を訪問されたラマティボディ病院 CNMIのPornpun Vivithanaporn先生のお誘いを受けて、サムットプラーカーン県にあるCNMIを訪問しました。バンコクから車で1時間半ほど走ったところにあります。広大な敷地に病院や研究所、宿舎、アメニティーなどの施設が7年前に整備されたそうです。全てが、新しく、モダンな作りでサイズがでかい!これまでに新しく建設されたビル1棟を見たことはありますが、全てが新品のビル群を同時に見るのは初めてで圧倒されました。Pornpun先生に研究室、実験室、学生の実習室、講義室、学生寮、ジム・プールなどを案内していただきました。ラボの作りは、アメリカのラボと同じような作りで、広くて大きい。200名以上が収容できる学生の病理実習室には、全ての学生にベンチとデスクが用意されており贅沢な作りです。顕微鏡とバーチャルスライドを使って実習できるようになっていました。学生寮は7階建の建物が4棟あって、部屋はシンプルで機能的な作りになっていました。ジムにはトレナーがいて、部屋は明るくモダンな雰囲気。屋根付き照明付きのプールが2つ。CNMIはバンコクから少し離れていますが、キャンパスの中だけで十分生活できると言っても過言ではありません。


病院のエントランスでPornpun先生(右)と記念撮影
背景にはラマ9世の立派な肖像画

広大なキャンパス

学生の病理実習室

学生寮

屋根付きプール

チュラロンコン大学

 今年の研究室配属期間中に本学医学生が、Chulalongkorn大学(CU)に短期留学しました。近森優樹君は、理学部微生物学講座のTanapat Palaga先生の教室に1ヶ月間留学させていただきました。近年、免疫学で注目されているTrained Immunityの研究をやらせていただき、興味深い研究結果が得られました。また、今年、CU理学部から4名の学部学生を研究室配属に受け入れましたが、その時参加したPimさんとPranさんと喜びの再会を果たしました。
  今回の訪問で、まず医学系と理学系の大学院合同セミナーに参加させていただき、私と内田先生が発表の機会をいただきました。我々の最新の研究データを紹介させていただき、大学院生から反響がありました。 
 続いて、ダブルディグリー(DD)プログラムの打ち合わせを関係者と行いました。現在、大分大学大学院医学系研究科は、CU大学院医学系および理学系研究科とDDプログラムを実施するための準備を進めています。昨年の訪問でも打ち合わせを行ったメンバー(医学部のNattiya Hirankarn先生、Tanapat Palaga先生およびSita Virakul先生)で詰めの協議を行いました。


大学院セミナー
Nattiya先生、内田先生、小林、Tanapat先生

学生との再会 
Pim Pran

懇親会
Sita先生 Tanapat先生 小林 内田先生

マハーサーラカーム大学

 これまで、Mahasarakham大学(MSU)から私たちの講座に2名の大学院生を国費留学生として受け入れています。Benjawan Saechue博士(Faiさん)は2021年に、Thanyakorn Chalalai博士(Eveさん)は昨年学位を取得して帰国し、現在MSUの教員として働いています。FaiさんとEveさんは、新たな動物センターの立ち上げに従事しており、近い将来、実験動物を用いた研究を実施できる施設を整えるそうです。
  今回、シンポジウムに参加させていただき発表の機会をいただきました。シンポジウムでは、ラオスのラオス国立大学のSithixay Kaylath先生、MSUのFaiさんも発表しましたが、ラオスの研究者の話を聞くのは生まれて初めてで色んな学びがありました。
  今年も5月にMSU獣医学部から3名の学部学生を本学の研究室配属に受け入れましたが、今回の訪問で、今年研究室配属した学生(Kanさん、Searinさん)と昨年配属した学生(Poteくん、Bambamさん)に再会できました。お土産までいただいちゃって、本当にありがとう。こちらからお土産で持っていった彼らのニックネーム印鑑は早速インスタにあげられていたようです。
 獣医学部長Sukanya Leethongdee先生、Piyarat先生とも再会し、今後の交換留学生受け入れに関する打ち合わせを行いました。MSUとの交流はこれからも続きます。
 


シンポジウムポスター

シンポジウム後の集合写真
左1:Piyarat先生
左2:Faiさん
左3:小林
左4:Sithixay先生
右4:Sukanya先生
右2:Eveさん

大分に留学したSearin Bambam Kan Poteからお土産もらった

学生のニックネーム印鑑

今年当講座に配属したKanさん

シーナカリンウィロート大学 SWU

 Srinakharinwirot大学(SWU)は、バンコクに本部を置くタイの国立大学で1949年に創立されました。医学部、看護学部、環境文化・観光学部、教育学部、経営学部、経済学部、工学部、歯学部、社会科学部、人文学部、体育学部、農学部、美術学部、薬学部、理学部、理学療法学部を擁する総合大学です。キャンパスは2つあって、一つ目のプラサーンミットキャンパはバンコクのど真ん中に位置し、ほとんどの学部がここにあります。医学部の基礎の教室もここにあります。もう一つのオンカラックキャンパスはバンコクから40kmほど離れた郊外に位置し、医学部の臨床系の教室と大学病院があります。今回の訪問では、両方のキャンパスにお邪魔しました。
 まず、オンカラックキャンパスでは、医学部長、病院長、副学部長らとお会いし、こちらの研究を紹介した後、オンカラックキャンパスを案内していただきました。会談では、将来、SWUと大分大学との学術交流を進めるために、近い将来、大学間協定を締結できるよう話し合いを継続することで合意しました。プラサーンミットキャンパスでは、6月に大分大学に来られたMalai先生の研究室を見学させていただきました。また、理学部の先生も紹介していただきお互いの研究を紹介する機会をいただきました。


プラサーンミットキャンパス


オンカラックキャンパス

モニターで歓迎メッセージ

医学部長(左4番目)病院長(左2番目)

プラサーンミットキャンパス医学部

プラサーンミットキャンパス理学部前で

理学部の先生たちと