News 2024

 ◆セミナー

2024年11月15日


 大学院セミナーに北海道大学大学院医学研究院統合病理学教室の谷口浩二教授をお招きし「炎症とがん・組織再生」というタイトルでご講演いただきました。炎症性サイトカインIL-6, gp130の下流シグナルにおいて、STAT3に加え新たにSFK/YAPシグナルが細胞増殖に関係することを見いだし、さらにAPC欠損はYAPを介してgp130の発現が亢進するというポジティブフィードバックの存在も発見されました。また、IL-6の細胞内シグナル(リガンドが細胞内で受容体を刺激する)が、がん細胞に存在し、これを標的として治療するためにPIECE法による抗体の細胞内導入を試みていることが紹介されました。さらには、北大医学部での病理学の学部教育の興味深い試みや、AIを用いた病理画像の新たな診断方法の実例などもご紹介いただき、参加した院生のみならず学部学生からも大きな反響がありました。ポスターは、こちらから

セミナーには大学院生、医学科学部生、教職員の多くが参加しました。質問は杉尾理事から。

谷口教授は大分市出身。東大医卒後、九大第二外科入局。本学呼吸器乳腺外科学の小副川敦教授とは医局の同期。そして谷口先生は九大生医研の吉村昭彦教授のラボに大学院生として在籍、その時、私と花田俊勝先生はスタッフとして、白石先生は大学院生の同期として一緒に研究をしていました。It's a small world! また大分にいらしてくださいね。

小林(左)、谷口教授(中央)、白石准教授(右) 左から、小副川敦教授、小林、杉尾賢二理事、谷口浩二教授、花田礼子教授、花田俊勝教授