大分大学医学部小児科学講座

パパ小児科医インタビュー

仕事と育児の両立は難しい?共働き出来る?
そんな不安や疑問点を持たれている方に、実際に仕事と育児を両立させている先生に話を聞いてみました。

パパ代表 佐藤 亮介 パパ代表 佐藤 亮介

育児をしながらの勤務。どのような毎日を過ごしていますか?

2歳2ヶ月の娘がいます。(取材日:2023/8/25)
6時に起床して自分の身支度をし、6時半頃に娘が起きてきたら朝食を食べさせたり、保育園準備をしたりしています。共働きの妻が遠距離通勤で私より先に家を出るので、娘の朝のお世話と保育園の送り迎えは私の担当です。

7時半頃に保育園に娘を預けて8時には出勤。外来や病棟の患者さんの診察をして18時頃には退勤し、保育園にお迎えに行くのがベストな流れです。
帰宅後は、家族で妻が作ってくれた夕食を食べ、入浴を済ませて21時頃に娘を寝かしつけます。一緒に寝てしまわなければ、そのあと23時くらいまでが自分の時間です。

土日は当直が入ることもありますが、休みの日は娘と公園に行ったり、祖父母の家に遊びに行ったりしています。バタバタした毎日ですが、娘とのかけがえのない時間を過ごすことができ、充実しています。

子育てと仕事の両立で、一番「大変!」と感じるものは何ですか?

主治医として担当患者さんを持つ身ですが、患者さんの体調が悪化したときでも、娘のお迎えがあって、どうしても残れないときがあります。周りに頼らざるを得ないのがとても心苦しいです。迷惑をかけて申し訳ないですが、皆さんが快くフォローしてくださるのでありがたく感じています。

最近はなんとか気持ちを割り切って、任せて帰るような働き方ができるようになりました。今は周囲の好意に甘えさせてもらい、逆の立場になったときには全力でフォローして恩返しをしたいと考えています。

子育てをする前と、子育てをした後の変化はありましたか?

今になって考えると、子育てをする前は親御さんの気持ちを推し測ることができていなかったように思います。小児科医として、患者さんだけでなく親御さんにも寄り添ってきたつもりですが、自分の子どもが病気になったときの精神的な辛さは、親になるとより身に染みて理解できました。実生活を通して、よりリアルに親御さんに寄り添えるようになった気がします。

例えばですが、今は朝早く患者さんの部屋を覗くとき、親御さんが寝ているときはできるだけ入らずに後回しにするよう配慮しています。休めるときに休ませてあげたいという気持ちからです。子育てする前は、そこまで考えが及びませんでした。

妻が働きながら子育てしているのを間近で見ているので、タイトな時間で生活するワーキングママの苦労は分かります。だから、ママさん医師に対しても自分にできるサポートは積極的にしたいと思っています。時短勤務の方はきちんとその時間に帰れるように、他の方も帰りたい時間に帰れるように、自分に余裕がある場合は仕事の分担や手助けをしていきたいです。

佐藤先生は育休を取得したとお聞きしましたが。

はい。里帰り出産をした妻が1ヶ月後に戻ってきたタイミングで、2週間の育休を取得しました。先輩たちからは「勤務しているより大変だよ」「育休は文字どおりの休みではないよ」と言われましたが、そのとおりでしたね。

正直、働いていたほうが楽だと思いました。仕事中は自分のタイミングで休憩を取ったり、気分転換を図ったりすることができましたが、育休中はすべて赤ちゃんのタイミングに左右されます。赤ちゃんの入院患者さんに付き添う親御さんはどんなに大変だろうと、頭が下がる思いでしたね。

今後どのような医師を目指されているかを教えてください。

これまでは医学的な観点でしかアドバイスできませんでしたが、子育ての経験を診療にも活かしていけたらと思います。

これからの娘の成長もしっかり見守っていきたいので、仕事だけでなく家族の時間も大切にできる医師になりたいです。キャリアも家庭もおそろかにしたくないので、欲張りに頑張ります。

最後に、小児科医を目指している方へ向けてメッセージをお願いします。

子どもが産まれる前、私は帰る時間も気にせず仕事中心の生活をしていました。しかし、家族の時間、子どもとの時間を大切にすること、また子育てに積極的に参加することは、小児科医にとってプラスになると思います。

私の父は医師ですが、物心ついたときには開業していて、夜遅くまで働いていたり当直で家を空けたりという記憶がありません。家で家族と過ごす時間を確保してくれていたので、私は父の背中をなぞっているとも言えます。

以前はがむしゃらに働くことが美学という考え方が大半だったので、幼少時代の体験から、そのような働き方を身近に感じられない人も多いかもしれません。しかし、当医局には望む働き方ができる環境が整っています。家庭を持った際には、周囲の協力を得て、仕事も家庭も大事にできる小児科医を目指してほしいです。

ママ代表、森島先生はどうですか?