抗がん剤治療Q&A

Q, 抗がん剤治療は入院で行わなければならないのですか?

A,病気の種類、抗がん剤治療の内容によって異なりますが、はじめての抗がん剤治療は治療による副作用を確認するために基本的に入院で治療が開始されます。
はじめての治療で大きな問題がなく、安全性が確認でき副作用の対策が外来でも可能であればその後外来化学療法を実施します。
当院では病院1階に外来化学療法室を備えており、主治医とがん化学療法に精通した看護師、薬剤師が連携して安全かつ快適に治療を受けて頂ける体制を整えています。
外来治療が可能かにつきましては主治医より説明させていただきます。
また外来での治療中に副作用など体調に変化が現れた際には病院へ連絡いただける体制も整えていますのでご安心ください。

Q, 抗がん剤治療をしているときには面会はできる?

A, 基本的には可能です。ご家族以外の方との面会もできます。ただし発熱や風邪症状といった感染症の症状がある方、またなくても周囲に流行性の感染症を発症した方がいる場合には面会をご遠慮していただくことがあります。

Q, 抗がん剤治療中は入浴できる?

A, 可能です。お体を清潔にすることは感染症から身を守るためにも重要なことです。抵抗力が弱くなる白血球(好中球)の数が少ないときには早朝などに入浴の順番を早めることもあります。

Q, 食事は?何を食べても大丈夫?

A, 食事に関しては好中球の数値が重要となってきます。好中球が十分に保たれている場合は制限がありませんが、好中球が減ってきたら生もの、発酵品は避けていた方がよろしいです。好中球減少時は開封したものは24時間以上たった場合は摂取せずに処分して頂きます。また治療の内容によってはくすりとの飲み合わせ(相互作用)の悪いもの(例:免疫抑制剤使用中のグレープフルーツなど)がありますのでこちらは事前にお知らせさせて頂きます。

Q, 抗がん剤治療をしているときには外出や外泊はできる?

A, 好中球の数が回復していれば外出、外泊は可能です。主治医とご相談下さい。

Q, 感染症を防止するために気を付けることは?

A, 患者さんにお願いしたいことは、うがいと手洗いです。好中球が減っている患者さんで感染症が起きた時、これまでの知見からその原因となる菌はほとんど患者さんについている菌が原因となって生じることがわかっています。
 うがいは物理的に病原体を落とすこと、粘膜を湿潤(しめった状態)に保つことにより粘膜の障害を抑え、細菌の繁殖も抑制できるとされています。1日最低4回はうがいしてください。
 手洗いについては環境中のいろいろな場所に付着している細菌やウイルスを洗いながすために重要です。アルコールジェルも積極的に使用してください。好中球が少ないときには部屋から出られる際にはマスクの着用をお奨めします。