【臨床研究に関する情報公開】
当院では大阪国際がんセンターが代表機関である下記の臨床研究を実施します。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
本研究の対象者に該当する可能性のある方で、診断情報および保存検体を研究目的に利用又は提供されることを希望されない場合や、本件についてのご質問やお申し出等ある場合は、下記の問い合わせ先にご連絡ください。
研究課題名
末梢血塗抹標本作成法と形態の関連に関する探索的研究
研究の目的
HTLV-1というウイルスが原因である成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)は高悪性度の状態まで進行すると現在においても予後が不良であり、予後を改善する為の一つの手段として低悪性度の状態での早期発見が考えられます。しかし、ATL細胞が血液中に少ない段階で検出するのは困難とされています。今回はATLを発症した方及びATL発症前のHTLV-1キャリアを対象として、末梢血塗抹標本作成法と形態の関連を明らかにすることを目的とする研究を行います。既に日常診療で作成済みの末梢血の塗抹標本を用いて血球の形態の特徴を解析し、ATL細胞の判定法ならびに末梢血塗抹標本作成法と形態の関連を明らかにします。ATLの形態に対して塗抹標本作成法が影響しているようであれば、その最適化を進めることが可能になることが期待されます。
研究方法
1)対象となる方
2017年7月~2024年9月の間に当院において、末梢血塗抹標本の検査を受けられたHTLV-1キャリアもしくはATLを発症した患者さん
2)研究方法
研究に使用する試料:上記期間中にすでに通常臨床にて作成した末梢血塗抹標本検体
塗抹標本の作製法としては強制乾燥・自然乾燥いずれも含む
研究に使用する情報:末梢血塗抹標本の所見とその他の臨床情報(ATLの病型、血液検査結果)
上記の保存検体を使用し、当院でATL細胞の形態を一つ一つの血球として画像をパソコン内に取り込みます。取り込んだ画像の特徴をソフトウェアにて解析を行い、末梢血塗抹標本作成法と形態の関連を明らかにします。
3)試料・情報の共同研究機関への提供
本研究では、当院で保存している試料・情報に加えて、提供のみを行う機関より提供された試料・情報も使用します。また、本研究はスキルシステムズ株式会社との共同研究であるため、個々の血球の状態のデジタル画像ならびに診断等の基本的な臨床情報は、アルゴリズムの開発のためにスキルシステムズ株式会社に提供されます。ただし、特定の個人を判別できないように匿名化された情報が提供されます。
匿名化は本研究にて新たにNo.001番から塗抹標本作成法が分かるように(No.001-Dry、No.001-NoDry)とIDを付与します。
4)研究期間
研究実施許可日から2025年3月31日まで
個人情報の取り扱い
研究において、IDや氏名等の個人を特定できる情報は使用いたしません。また、結果により研究成果は学会発表や学術雑誌への掲載を予定しておりますが、その際も個人を特定できる情報は使用いたしません。
参加の拒否について
本研究への参加についてご了承いただけない場合には研究対象とはしませんので、下記のお問い合わせ先にご連絡ください。試料・情報の使用を断られても不利益が生じることはありません。なお、研究参加拒否の申出が、既に解析を開始又は結果公表等の後となる場合、当該措置を講じることが困難な場合もございます。
研究代表者及び当院の研究責任者
大阪国際がんセンター 血液内科 藤 重夫
当院の研究者
大阪国際がんセンター 血液内科 石川 淳
共同研究機関及び研究責任者
スキルシステムズ株式会社 横田 祐介
既存試料・情報の提供のみを行う機関
大分大学 血液内科 高野 久仁子
佐世保市総合医療センター 血液内科 牧山 純也
九州がんセンター 血液・細胞治療科 崔 日承
代表機関のお問い合わせ先
大阪国際がんセンター血液内科 藤 重夫(内線 6476)
〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69
電話番号 06-6945-1181(代表)
当院のお問い合わせ先
大分大学 血液内科 高野 久仁子
〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1丁目1番地
電話番号 097-586-6275