サルール特任助教がデンマークのヘリコバクター感染症に関するワークショップで若手科学者賞を受賞

7月3日、サルール(Batsaikhan Saruuljavkhlan)助教は、第15回「ヘリコバクター感染症の病因と宿主反応に関する国際ワークショップ」(2024年7月3-6日、デンマーク、ヘルシンゲル)に参加し、口頭発表を行いました。このワークショップは、「欧州ヘリコバクター・微生物叢研究グループ(EHMSG)」に所属する、「ヘリコバクター感染症の病因と免疫学に関する欧州研究グループ(HPI)」によって主催されている基礎研究者の会議です。サルール助教はワークショップで発表された50件の発表の中から4件のみに与えられる、若手科学者賞を受賞しました。

タイトル:
Characterization of outer membrane protein genes of Helicobacter pylori isolated from population with high gastric cancer rates through complete genome sequencing(完全なゲノム配列決定を通じて胃癌率の高い集団から単離されたヘリコバクター ピロリの外膜タンパク質遺伝子の特性評価)

本発表では、胃がん発生率が世界で最も高いモンゴルのヘリコバクター・ピロリ菌株の集団構造および病原性因子の包括的解析、特に外膜蛋白質遺伝子に焦点を当てた解析を紹介しました。この研究では、モンゴルでは毒性の低い病原因子西洋型CagAを持つヘリコバクター ピロリ株が優勢であるにもかかわらず、胃がんの発生率が高いことを特徴とする「モンゴルの謎」と呼ばれる現象に取り組み、モンゴル株の中に、毒性の強い病原性因子群を保有する菌株からなる新しい亜集団を特定しました。