医学科4年の久土慎詞さんが、第8回 日本臨床薬理学会九州・沖縄地方会で会長賞を受賞しました。
- 発表演題:
- 「医薬品開発におけるPBPKモデル解析の有用性 ~日米の添付文書からみた活用事例~」
- 演者:
- 久土慎詞、和久田浩一、及川伊知郎、関口愛、中村優佑、北條泰輔、今井浩光、甲斐恵、上村尚人
受賞講演内容は、ヒトの生理学的情報や医薬品の物理化学的情報等を利用してモデルを組み解析する手法であるphysiologically-based pharmacokinetic (PBPK) モデルを用いた解析に着目し、日米におけるPBPKモデル解析を用いた医薬品開発の現状について調査した研究です。PMDA医療用医薬品添付文書等情報検索およびDrugs@FDAからPBPKモデル解析結果を用いたと判断された添付文書を抽出し調査しました。その結果、日本で初めて添付文書にPBPKモデル解析結果が示されたのは2015年であり、2024年5月時点で30品目が確認され、FDAで承認されている医薬品は26品目でした。さらに日本においては薬物間相互作用に関する記載が最多であることが明らかとなりました。本研究の結果から、国内での効率的な医薬品の開発促進に主に薬物間相互作用などのPBPKモデル解析が貢献していることが示唆されました。